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夕日落ちる時2 ページ11

目が覚めたのは病院のベッドだった。
天井も白かったし、すぐ分かった。



「…あ、A!気がついた!?」


「…十四松兄さん。」



私が起きたことを確認するなり、十四松兄さんは他の兄弟を呼びに行った。



……ダメだなぁ。私。

このまま死ぬのか。



「A!何で、何で重い病気のこと隠してたんだよ!心配しただろ…!!」

「…ごめんね。おそ松兄さん…。心配、かけたくなかったの。」

「馬鹿!僕達からしたら、Aに何も言われない方が辛いの!心配するの!」

「…だから、言ってよ。」



トド松兄さんにそう言われて気づいた。

私、自分の事しか考えてなかった。

自分で勝手に言わないでいいやって決めて、こうなったんだ。



「…兄さん達、ごめんなさい。」

「うん。それはもういいよ。でもさ…、A…。」



そして兄達全員が黙ってしまった。

…余命…、のことかな。



「…私の余命、聞いた?」




その言葉にビクッと肩を震わせる兄達。




「…私ね、あと3ヶ月で死ぬの。」



「…っ、そんな簡単な死ぬなんて言うな!」


珍しく声を挙げたカラ松兄さん。


「そうだよ…、僕にとって、妹はAだけなんだから!」

「俺も…、A、大好き..だから。」

「生意気でも大事な妹だ!」

「A死なないでー!!!」




「…だとよ。A。お前は愛されてんだ。だから、希望を持てよ。」



……希望。



「……私、生きたい…。また皆と遊んで、はしゃいで、楽しく過ごしたい…!」


「おう、俺達も同じ気持ちだ!だからさ…抗おうぜ!最後まで!」



おそ松兄さんのその言葉を聞いて、何か安心した。



「……うん。私、精一杯生きる。最後まで頑張る。」




そして私の闘病生活は始まった。

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keizi-yuki(プロフ) - 雪うさぎさん» 楽しみにしてます!! (2018年7月8日 8時) (レス) id: d1d4e10695 (このIDを非表示/違反報告)
雪うさぎ(プロフ) - keizi-yukiさん» 了解です!また挑戦しますね! (2018年7月8日 0時) (レス) id: 6ad4d5e7ec (このIDを非表示/違反報告)
keizi-yuki(プロフ) - 雪うさぎさん» リクエストとかって承けていますか?もし可能なら妹がヤンデレになっちゃったってやつと腹黒で毒舌になったってやつお願い出来ますか?無理ならよろしいです。><すいません (2018年7月8日 0時) (レス) id: d1d4e10695 (このIDを非表示/違反報告)
雪うさぎ(プロフ) - keizi-yukiさん» ありがとうございます!頑張ります!(p`・ω・´q) (2018年7月8日 0時) (レス) id: 6ad4d5e7ec (このIDを非表示/違反報告)
keizi-yuki(プロフ) - 雪うさぎさん» 僕何かが雪うさぎさんのお役にたてたなら幸いです。続き気になります。更新大変ですがお体に気をつけて更新頑張って下さい。 (2018年7月8日 0時) (レス) id: d1d4e10695 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪うさぎ | 作成日時:2018年4月5日 8時

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