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***
かくしておれは、平成を代表する超イケメンエース様とお付き合いすることになったのでした、ちゃんちゃん。
「ちゃんちゃん、じゃねーわ！！」
「いたっ！」
べしん、と容赦ない脳天平手打ちで目の前がぐらぐら揺れた。
「っにすんだよ、クソチビ！鼻ぺちゃ！」
「呆れた！おれは呆れたよいのちゃん！呆れました！すっごく、あの、呆れた！」
「ボキャ貧すぎんだろ……」
大ちゃんの脳には呆れた以外の語彙はインプットされてないのだろうか。
鼻息荒く「呆れた」を繰り返す大ちゃんは、まあ八割くらいはおふざけ芝居の一環なんだろう。
「まったくもう、お母さんは呆れましたよ……」
ふぅ……ってわざとらしくため息つきながら、わざわざ立ち上がってた状態から「よいしょ」と再びラグに腰を下ろした。
そのまま飲みかけの缶ビールに手を伸ばして、ぐびぐび喉鳴らすもんだから「そんなおっさん臭い母ちゃんいてたまるか」と思わずつっこんだ。
「いやでもさぁ、まじめな話、どうなのよ。メンバー内でそういうのは」
「えー。大ちゃんは反対？」
「反対っつーか、うーん……」
腕組みして難しい顔する大ちゃんに、おれの欠陥を打ち明けたのはいつの話だったかな。
おれ、まだ恋したことないんだよね、って。
それなりにおれに彼女がいたことだって知ってた大ちゃんは「いのちゃんひでー。女の敵ね！」って裏声使ってふざけただけで、おれを悩ませるような正論を言ったりはしなかった。
『いや、まあ、いっか。いんじゃない？言うていのちゃん、傷つけるようなことはしないしね。相手のこと、いつまで経ってもそこそこどうでもいいって思ってるだけで』
『最初っからそう言ってんのに、いっつも「けっきょく伊野尾くんは私のことどうでもいいんでしょ！」ってふられんだもんなぁ。いやいや、そこは大前提だったじゃん、って話ですよ』
『人間はどんどん欲深くなる生き物ですからねえ……』
『はは、大ちゃんそれ何目線なの』
そんな会話をしたもんだけど、まったく大ちゃんの言う通り。
告白されて付き合って、ふられて別れて。
とことん相手主体の恋愛経験ばかりを積んできたものだから、年々おれの恋愛離れは進むばかりだ。
恋をするしない以前に、告白されても、まあでも最後はおれがふられるんだろうな〜なんて捻くれた感想ばっかり持つようになっちゃった。
なんかそんな歌あったよね。最後は私がふられると思うな、みたいな。
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ひとみ(プロフ) - 泣くないのちゃんもこれも大好きすぎて3ヶ月に1回くらい読みにきてます笑 この続きもめちゃくちゃ気になるので続きをお願いします！！ (2021年11月27日 17時) (
レス) @page36 id: e39657dd30 (このIDを非表示/違反報告)
荒川 - めちゃくちゃ好きです！！！続きをお願いします泣 (2021年10月26日 5時) (レス) id: f6705dec1d (このIDを非表示/違反報告)
inuneko(プロフ) - どうしよう！キュンキュンしすぎて叫び足りないんですけど！好きです！あと10回見てきます！！*\(^o^)/* (2020年2月6日 23時) (レス) id: 8271c7e9a0 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - こんばんは。いのちゃんが山ちゃんを好きになってる感じでニヤニヤしちゃいます。早くいのちゃんが恋に気付くといいなーと思ってます。 (2020年2月6日 23時) (レス) id: 1d86e2ca18 (このIDを非表示/違反報告)
あまなつ(プロフ) - さくさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけてなによりです！これからも更新がんばりますね！ (2020年2月6日 22時) (レス) id: 8c441c3d0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまなつ
| 作成日時：2020年1月5日 12時
