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千宮路side
「申し訳ありません…彼女を取り逃してしまいました」
準決勝以降、彼女美神Aは姿を消した。
いや、奪われてしまった。
鬼道有人や円堂守、彼女が守ってきた兄達によってね。
だがしかし…問題は無い。
「捜索を続けます」
彼女は必ず戻ってくる。
私に忠実な下僕である彼女は、私から離れようとはしない。
離れることなど出来ない。
大好きな兄たちを守りたいと願うばかり
私に従うしか無くなる。
千宮路「必ず連れ戻せ」
どこにいても私から逃げることなどできない。
いちばん分かっているはずだ。
捜索は続けさせる、そうすれば彼女は危険を察知して戻ってくる。
プレッシャーを与えるにはちょうどいい。
数日もすれば＿＿
貴「………ｯ」
千宮路「おかえりなさい、Aさん」
貴「……」
思った通り
彼女は戻ってきた。
私の下僕として。
千宮路「震えていますね、“魅惑の悪魔”と呼ばれたあなたが任務に失敗し、逃亡…恥を知れ」
貴「…申し訳ｯ、ありません…ｯ」
千宮路「ﾌｯまあそれは水に流すとしましょうか。」
貴「……ｯ千宮路様」
千宮路「あなたは私の元へ戻ってきた。賢明な判断です」
貴「……」
千宮路「Aさん、失敗は仕方ありません。次に生かすのです、間もなく決勝戦。
あなたは私の隣で失敗を深く胸に刻み、最後には自分の手で革命を終わらせて見せなさい」
肩に手を置けば、ビクッと肩を震わせ膝をつく。
奴らが彼女に何を吹き込んだのか知ったことでは無い。
彼女は私には逆らえないのだから
何をしても無意味。
革命などに意味は無いのだ。
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作者名：猫まる | 作者ホームページ：
作成日時：2021年2月3日 17時
