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ヒロトside
天馬くんは立ち上がると、「頑張ります！」と言って練習に入っていった。
円堂「ありがとう、ヒロト」
ヒロト「何もしてないさ^^そうだ、円堂くん。練習が終わったらレジスタンス本部で見せたいものがあるんだ」
円堂「見せたいもの？」
ヒロト「あぁ。フィフスセクターの隠された不正の数々だよ。やっと見つかったんだ」
円堂「本当か！すげぇなヒロトは！」
ヒロト「Aのためならこんな事簡単さ」
いつでも頭によぎるのはAのことばかり。
5年前、お日様園で一緒に暮らしていて
突然姿を消した。
俺が一緒に居たなら…こうはならなかったかもって
後悔している。
あの日、サッカーの練習しに行くと出かけたAを止めていたら
悔しんでも仕方ないとわかってる。
でも…彼女が大切だったからこそ考えずには居られなかった。
円堂「Aが居なくなった時のことも誰もお前のせいだなんて責めないぞ！」
ヒロト「えっ俺口に出してたかい？」
円堂「いいや、なんとなくそう思ってると思っただけだ！」
ヒロト「…ありがとう円堂くん」
円堂「大丈夫だ！何があってもまたこうして出会えた。そして、こうして希望が近くにある！Aなら大丈夫だ！」
相変わらずだな、円堂くんは。
その日の練習の後、俺たちはレジスタンス本部に集まっていた。
そして、フィフスセクターの情報を共有する。
ヒロト「相変わらず…Aについての情報には手を出せずに居る…」
緑川「…調査は続けるが、決勝戦に間に合うかどうか…」
ヒロト「Aが話してくれるのが1番なんだけどね…」
目線の先には部屋の隅で怯えているAの姿
木野さんや夏未さんが付きっきりで様子を見ているが…
あれから進展はない。
俺たちに目も合わせてはくれないし
大好きなはずのサッカーでさえ…
貴「やめて！！……それをッ近づけないでｯ…！！」
ずっと怯えている。
ヒロト「ごめんね…何もしてあげられないなんて…」
Aの頭に手を乗せ、隣に腰掛けた。
ヒロト「1人にしてごめんね…もう大丈夫、俺たちがこれからはずっとそばにいるから」
貴「………」
ヒロト「大丈夫…大丈夫」
そっと肩を引き寄せると
Aの震えが止まり
Aの頭がｺﾃﾝ…と俺の肩に乗った。
ヒロト「1歩前進…かな(ふふっ」
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作者名：猫まる | 作者ホームページ：
作成日時：2021年2月3日 17時
