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「 渡辺さん、おつかれさまですっ」
渡辺「 … ん、おつかれ」
「 今日おひとりなんですか？
… 一緒に食べてもいいですか？」
渡辺「 ごめん、一人でいたくてここにいるから」
「 あ、じゃあ明日のランチとか…」
いてもたってもいられなくて
私がずんずんと近付いてる間にランチに誘おうとする女の人
あ、渡辺さん今「この女めんどくせえ」って顔してる
渡辺さんが困っている時は助けるって決めてるから
ここは私が…！
渡辺「 … いや明日も、」
『 明日は一緒に食べる約束でしたよね！？』
渡辺「 … は？」
『 ほら、香織さんと、ふっかさんと、私の4人で、ね！』
… う、何言ってんのこいつ、みたいな顔してる
でも この状況から渡辺さんを救うには
こんな嘘しか出てこなくて
「 …そうなんですか？」
渡辺「 はぁ… 、
… ん、そう、だから無理」
「 そうなんですね… 、じゃあまた誘いますね」
にっこり笑顔のその女性は追い払うことができたけど
背後からの視線が痛い
…振り返ったら睨んだ渡辺さんと目が合うんだろうな、これ
渡辺「 … わざわざ入ってこなくていいから、」
『 渡辺さんが めんどくさ〜〜って顔してたんで助けに来ました！』
渡辺「 俺の事見てたんだ、怖…」
『 当たり前じゃないですか、好きなんですから 』
私の言葉に深くため息をつく渡辺さん
… あ 、こいつまたこれかよって顔してる
けど そんな顔さえもかっこいいって思うほど
私は渡辺さんに惹かれている
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作者名：カスミ | 作成日時：2023年11月26日 15時
