好きです、渡辺さん！ (ページ18)

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『 … でも見込みゼロなんだ(笑)
ずーっとアタックしてるんだけど未だにランチも一緒に行って貰えなくて』

向井「 … そうなん？」

『うん、彼女作る気ないんだって、あんなにモテモテなのに』

… でもAちゃんも、諦める気ないんやろ？って
もうすぐで聞くとこやったけど勇気が出んかった

そんなん聞いても
" まあね " ってあの可愛い笑顔で言われる気がして

… 今度こそ、俺に勝ち目はないって分かっちゃう気がして

『 … 康二くん？』

向井「 … あ、ごめんごめん、ぼーっとしてたわ笑」

『康二くんこそ、どうなの？歓迎会で皆からモテモテだったけど』

向井「いや～… 、…… 好きな子に好かれんとな、」

『えっ、好きな人いるの！？』

一瞬口を滑らせたせいで
目を輝かせて見てくるAちゃん

… 俺の長い片想い、

Aちゃんが渡辺さんを好きになるずっと前から
俺は好きやねんで？

…… なんて、これからも言える気せえへんけど

向井「居らへんって！笑
いまは仕事命やから！」

『なんだ、そっか～…
私にできることあったら言ってね？

康二くんの恋、全力で応援するから！』

向井「 …… おん、ありがとう」

とびっきりの笑顔を見せて
" 星きれいだね～ " って歩き出したAちゃん

… いつか、その隣を歩くのは渡辺さんなんかな、

俺は気持ちを伝えることなく
" 優しい康二くん " って思われるだけで

…… このままなんて、なんか嫌やな

向井「 … なあAちゃん、」

『ん？』

向井「 … Aって、呼んでええ？」

『 …？うん、いいよ！』

ただ呼び方が変わっただけ、

…… せやけど、距離が近くなったように感じて
嬉しくなるなんて惚れすぎやな、俺も

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