幸せの定義*二章【刀剣乱舞】【成り代わり】

番外編：もうひとつの物語 ページ36

〜百合side〜






『ねぇAちゃん、今日はとても暑かったわ、』






Aちゃんがいなくなってから数ヶ月が過ぎた頃

私は毎日の日課をこなしていた

まあ、日課といっても、

Aちゃんに今日あったこととか

たわいのない話をしているだけ、








・









『今、どこでなにをしているのかな』









Aちゃんは私にとって家族のような子だった

小さいながらに頑張って生きてる姿に感銘を受けた

私が支えなきゃ、って思ったのよね

ふふふ、結局は何も出来なかったけどね

私なんかに誰かを支えるなんてこと、無理なんだわ









・









『──･･･しあわせに、なって』








・









今も頭から離れないの、貴方の顔が、声が、

私の声を聞いた瞬間、可愛らしく笑ったあの瞬間が、









『不甲斐なくてごめんなさい





妹を、難病で失って


もう誰も失わないよう医学の道に進んだのに


また、守れなかったの、ダメダメよね…


ふふ、"ダメ人間"って嘲笑ってくれてもいいのよ？









ねぇ、

───･･･Aちゃんっ』









・








きっと貴方はこんなことは言わないよね

貴方はきっと私を慰めてくれる

自分の事のように悲しんでくれるのよね

貴方は、とっても優しいから









・









・









『少し、お散歩しようかな』






思い立ったが吉日、


私は貴重品をズボンのポッケに入れて、

部屋の電気を消して家を出た

勿論、鍵はちゃんとかけた









・









『ん〜〜！まだ夜は少し冷えそうね』



そういえば、Aちゃんは夏が苦手だったよね

窓を開けると冷気が逃げるからって理由で

ずっと窓越しの景色しか見れなかったからね、









・









『誰でもいいの、


本当に誰でもいいから


対価なら、私のすべてを差し出すから


どうか、私の愛するAちゃんを･･･』








"心から愛して下さい"








こんなこと願ったところで無意味なのは分かってる

でも、私はあの日からずっと願ってる









・









『──"かみさま"、仏様

願わくば、Aちゃんに、幸福を･････─。』









・









・









？？｢はっはっは、


人の子よ、そのお主の願い

俺が叶えてやろう、









･･･勿論、対価はしっかりと頂くぞ、？｣

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