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〜一期side〜
お前は何も悪くない
お前は私たちの大切な仲間だよ
お前はお前で良いんだよ
そんな言葉は、喉に突っかかり
上手に言葉に表すことが出来なかった
ああ、私はダメな兄だね
たった一人の大切な妹に慰めの言葉ですらかけてあげられない
その時、大広間に響いた声
こんのすけが『姿を見せて欲しい』と言い、
信濃………いや、Aは戸惑っていた
だが、信濃は私たちの前に姿を表した
信濃「________久しぶり、だね」
A「し、なの……?
なんで、出てきたの?
私のこと、嫌になっちゃったの?
いつまで経っても、役立たずで
信濃のこと、幸せに出来てないから…」
その言葉を聞いて、私は悲しくなった
主も、私の周りにいる弟たちも
先程まで"刀剣女士"であることを嘲笑っていた彼らも
Aのことを大切に思って下さっている彼らも
表情を歪め、哀しそうに信濃とAを見ていた
勿論、Aの目の前にいる信濃も、
哀しく微笑んでいる信濃はゆっくりと口を開いた
信濃「ねぇA
俺、今物凄く
______…幸せだよ」
A「……、っ」
信濃「前の本丸のみんな、
Aに対して、優しかったでしょ?
苦しい筈なのに、辛い筈なのに
みんな、笑顔だったでしょ?」
A「う、ん……
乱も、薬研も、いち兄も、
おじいちゃんや鶴さんも
清光や、蜂須賀さんも、まんばも
みんな、みんな優しかったし
私の前ではみんな笑ってた」
信濃の質問の意図が分からず、呆然としながらも
その質問にゆっくりと答えていくA、
その瞳に少しずつ涙が溜まっていくのが分かる
信濃「俺がいた時は、みんな泣いてたんだよ」
A「泣い、てた…?」
信濃「うん、
痛みに顔を歪め、過去に囚われ、
日々壊れていく自身の心にみんなが絶望してた」
…………嗚呼、いつ聞いても酷い話だ
乱「ホントに、…許せない」
五虎退「僕たちの、信濃兄さんとA姉さんを
…………うぅ、酷すぎ、ますぅ」
包丁「いくら人妻だとしても許せないぞ」
三日月「やはり俺たちが……」
数珠丸「制裁を下すべき、でしょうか」
私たちの言葉を聞いて
信濃は"嬉しそうに"微笑んで
再び口を開いた
信濃「Aのお陰であの本丸に笑顔が溢れたんだ
だから、その時からずっと俺の心は幸せで溢れてる
_______ありがとう、A」
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みるくてぃー(プロフ) - ただのバカ@SOS同盟さん» 素敵なコメントありがとうございます〜!更新遅くなってすみません!はい!流石です、その通りです!! (2021年7月11日 22時) (レス) id: 4a169714af (このIDを非表示/違反報告)
ただのバカ@SOS同盟 - この口調はまさか!!!!おじいちゃん? (2021年6月23日 23時) (レス) id: 6d1560da95 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - ルナさん» 素敵なコメントありがとうございます!そう言って頂けて光栄です!精一杯頑張ります! (2021年3月12日 23時) (レス) id: 4a169714af (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 初めて小説を見てて泣きました、感動的な作品ありがとうございます、これからも更新頑張ってください、! (2021年3月12日 23時) (レス) id: 3ea57f5348 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - 時雨ルリさん» わあ!ありがとうございます!!そう言って頂けて光栄です!精一杯頑張らせて頂きます! (2021年3月7日 8時) (レス) id: 4a169714af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2021年3月7日 0時