漆拾捌話 御館様サイド ページ41
『────
─────・・・という事だよ、』
私は今この場で起きた全てのことを説明した
何故、私が彼女をここへ呼んだのか
何故、彼女がこうなったのか
私が理解出来た範囲で話した
・
尾崎「A、ちゃんは………」
震えた声で言葉を発する彼女、
………確か、Aと一番仲の良い子だったね
尾崎「いつも、家族の話になると哀しそうに笑うんです。何かを思い出しているような、懐かしんでいるような感じで、とても胸が苦しくなるんです。
……いつも、はっちゃけた性格のAちゃんだけど
きっとAちゃんは、私達では考えられない程の昏い過去を背負っているんだと思うんです。」
その言葉に真菰が続く
真菰「夜も、よく魘されてた……
お父さん、お母さん、お姉ちゃん、って……」
錆兎「Aは家族の話をあまりしないからな」
義勇「……確かに、(聞いたことが)ないな」
四人はそう言って俯いた
家族思いの子達だね、
本当に、美しく、固い絆だ
・
・
『ごめんね、私が話せるのはここまでなんだ』
錆兎「いえ!十分です。」
尾崎「その通りです。御館様、私達をここに呼んでくださった事、感謝致します」
『私ではどうしようもないと思ったからね、
…………それに、彼女も"家族"の声の方が安心するだろう」
真菰「A……」
尾崎「手が、冷たいわ………」
確かに今のAの顔はとても青白い
元から白かったけれど、それの比ではないくらい
・
・
A「んん、……」
『!』
……お目覚めのようだね
A「あっ!あ、れ…………わた、…ッ」
ゲホッゲホッ、と苦しそうに咳をするA
直ぐに真菰と尾崎がAの背中をさする
錆兎「御館様、お水はどちらに?」
『…嗚呼、ソコを出てずっと左に行った突き当たりにあるはずだよ』
錆兎「ありがとうございます!義勇、お前も来い!」
義勇「え…あ、あぁ……」
『ありがとう、助かるよ』
・
A「や、…なん、で」
近くにいる二人を見て分かりやすく震えるA
それでも優しく背中をさすりつづける二人
尾崎「もう大丈夫よ!私たちがいるからね」
真菰「うん、怖いものは私達がたたっ斬ってあげる、
…………だから、だからさ
・
───・・・ねぇ、怖がらないで、」
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←漆拾漆話 御館様サイド
153人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
*柑橘類*(プロフ) - この作品、すごく好きです。応援してます、頑張ってください! (2021年7月26日 10時) (レス) id: dcab7e85b3 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - はぁぶ。さん» 素敵なコメントありがとうございます!更新頑張ります!! (2021年1月7日 9時) (レス) id: 4a169714af (このIDを非表示/違反報告)
はぁぶ。 - おもろ。更新楽しみにしてます! (2021年1月3日 12時) (レス) id: f02807bc8d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みるくてぃー | 作成日時:2020年12月30日 23時