第7話 ページ8
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『ん〜、美味しかった〜。堀川また料理スキル上げた?』
「歌仙さんと燭台切さんのお陰でね。」
『さっすが〜』
あの後三ツ谷くんとルナマナちゃんを家まで送ったら流れでご飯をご馳走してくれる流れになった。が、しかし。毎日頑張る三ツ谷くんを少しでも休ませたいと私と堀川が言い出し、結果、堀川が料理を作ることになった。私?秒で厨から追い出されましたが何か?この前包丁でグッサリ指切ったのがイケなかったのかな。でもあれわざとじゃないんだけどな、と透明な涙がホロリと流れた。
堀川が料理を作ってる間、ルナマナちゃんの相手をすることになった私。最近書類仕事ばかりで外に出なかったツケが回ってきてしまった。少し動いただけなのに息が乱れてしまい、結局、三ツ谷くんに助けられてしまった。ルナマナちゃん小さいけどちゃんと年相応に重くて主は死にそうでした。まる。
「ありがとな2人とも。すげぇ助かった。」
ご飯を食べ終わった後すぐ寝てしまったルナマナちゃんの頭を撫でながら三ツ谷くんがそう言って笑った。私に至っては邪魔しかしてない気がするがな。まあ、そういう時もあるよね。三ツ谷くんが助かったと言うのだから助けになったのだろう。知らんけど。
ひとりで勝手に納得して達成感を得ながら、両手を上にぐい〜っと上げて体を伸ばす。あ、そうだ。私は思い出したようにポケットからガラケーを取り出して三ツ谷くんの名前を呼んだ。この時代にスマホはないらしいからね。かなり不便だけどまあ仕方ない。帰るまでの辛抱だ。
『大抵暇してるし何かあったら連絡してよ』
「え、いいのか?」
『はは、駄目だったら連絡先交換しようなんて言わないでしょ?お姉さんに何でも頼りなさい。』
「ああ、ありが…………え?」
『え?』
胸を張って頼れ小僧!(簡略化)と言うと、素っ頓狂な声を出された。一体何が可笑しかったのだろうか。堀川に助けを求めるが分からないと言われた。
「あ、え…………おいくつですか?」
『22だけど。って、え、嘘だろ?もしかして君、』
「お、同い年だとばかり、」
確かに童顔だし背も高くないけど流石にそれはヤバくね?だって三ツ谷くんまだ中学生でしょ?さっき渋谷の中学に通ってるって言ってたし。
中学生に間違えられる22歳とは、これ如何に。
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雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (10月5日 17時) (レス) @page25 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2023年8月26日 22時