所詮、ただの人間である。【東リべ】 (ページ5)

今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:11,100 hit

第4話ページ5

・

「オマエがパーちんのダチ救ってくれたってヤツ？」

『パーちんis誰？？？？？』

例の事件からおよそ2日。被害にあった彼らはまだ目覚めない。女の方は骨折などはしていなかったがヒビがかなり深く入っていたらしい。襲撃されたショックがどうたらこうたらって医者が言っていたから、少しでも役に立とうと私は毎日病院に通って加持祈祷をしている。石切パッパほどではないが、やらないよりはやるほうがいいでしょ精神で頑張っている。

さて、今日も居候させてもらって服まで貰っちゃった訳だし、給料分は働くかー！と堀川を隣に侍らせながら病院に立ち入った。

ここで、冒頭に戻る。

急にイカつい男2人組に絡まれた私可哀想すぎる。初対面のはずなのにガンを飛ばれたし。てか、パーちんってなんだよそれ。ネーミングセンスどうなってんの？魚の名前？私もしかして知らない内に人外救ってたの？え、これどうすればいい？と横をみると怖いくらいにこーーっと笑う堀川がそこにいた。やめろやめろ。堀川は常識人だって私の認識を改めさせないで。

お願いというか縋るような視線を堀川に向けると、任せてくださいと言わんばかりに頷かれた。待て待て、落ち着けって、深呼吸しようぜ？な？

堀川と目線だけの攻防戦を続けていると、背の高い方がなあ、と私に話しかけてきた。「驚かせて悪い。一昨日、愛美愛主に襲われてた男女2人を助けてくれたのはお前らで間違いねぇか？」と聞かれ、私はまあ隠すことじゃないしなと思い素直に頷いた。

「そいつ俺らのダチのダチなんだよ。さっき彼女のご両親にあって、そんときにお前らのこと教えて貰った。お前らのお陰で致命傷にならずに済んだ、ってな。」

「つまり、2人はそのお礼を言いに？」

堀川の簡潔な言葉に頷くと、ありがとうと言って2人は頭を下げた。驚く堀川を横目に私は2人の頭に優しく手を置いてうりうり〜と撫で回した。

何すんだ！？と怒られるが気にしない。いい子にはきちんとご褒美をあげるのが私のポリシーだからね！大人しくなでられろっての。だって、年上に甘えられるのが年下の特権でしょ？

『よし！じゃあ、そろそろ行こっか。バイバイ2人とも！』

「は〜い！では、また。」

・

・

「あ、名前聞き忘れた。」

「また今度でいいだろ。ほら、行くぞマイキー。」

「ん！」

・