第24話 ページ25
・
「お前がA?…………で、コイツ誰?」
『いやそれ私のセリフ』
とある日。私は薬研を連れて六本木に来ていた。お洋服や日常品や白衣を買って、カフェで美味しいスイーツを食べながらお茶をして、そろそろ帰ろうかと思っていたそのときだった。見知らぬ男2人に話しかけられたのだ。咄嗟に薬研が私を背に隠すが、小柄な私よりも小柄な薬研のその態度に男2人は不機嫌そうに口角を上げた。
ヒーローのつもりか?イキれんのも今のウチだぜ?なんて言われたけど君ら薬研の強さ知らないからそういえるんだよ。当然、蛍丸や堀川の方が力は強いけど素早さでは極カンストの薬研が格別トップだ。極カンスト刀剣と鬼ごっこした暁には翌日筋肉痛が私の中では当たり前のこととなっていたのだった。
「旦那方、大将に何の用だ?」
「ん?別に用なんてねーけど。見かけたから話しかけただけ。」
「今からオレらとイイコトしちゃう?」
一瞬大将?と首を傾げた三つ編みの男と丸眼鏡の男は愉快そうに笑って不愉快な言葉を紡いだ。そんな理由で私と薬研のイチャイチャデート(幻覚)を邪魔するなんて許せない。
もう無視しちゃえ、と薬研の腕を引いて踵を返した私たちを引き止めたのは他でもない三つ編みの男だった。丸眼鏡の男は品定めするように三つ編みの男の後ろから私たちを見下ろす。何で不良ってすぐ人のこと見下そうとするのかな?そういう自己中心的な奴らのせいで不良がダサイって思われるのでは?松野くんやタケミっちくんみたいにいい子もいるのに勿体ないな。
薬研は私の肩に置かれた手首を掴んで三つ編みの男に笑いかけた。ちょっと怒り気味な薬研もかっこいいね!
「すまねぇが今大将は取り込み中だ。"伝言"なら手短に頼む。」
「は?」
伝言?………あー。成程伝言ね。……………え?誰から?と困惑するがそんな事お構いなしに話は進んでいく。
「あは、オマエすげぇじゃん!なんで分かったの?」
「なに、ただの勘だ。」
「へぇ〜?そういうのって勘で分かるもンなのか?お前ガキの癖にすげぇな。名前は?」
「態々名乗る名前でもないさ。何とでも呼んでくれ。」
「……………どうしよう兄ちゃんオレ惚れそう。」
「分かる。兄ちゃんも惚れそう。」
一瞬でヤベェ不良兄弟惚れさす薬研is何(?????)
・
138人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (10月5日 17時) (レス) @page25 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みるくてぃー | 作成日時:2023年8月26日 22時