第22話 ページ23
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ハロウィーンから数日。私たちは佐野くんに呼び出された。
「A、改めて、場地を救ってくれてありがとう。全部松野とタケミっちとホリっちから聞いた。」
『あーうん、………………え?ホリっち????』
「へへ、どうもホリっちです。」
『ノらんでええわ。』
いや、ホリっちて。もしや佐野くん堀川のこと気に入ったのかな?仲良くなったならそれで良いけど流石にホリっちはないわ。恥ずかしそうに頬をかきながらホリっちか、と呟く堀川に哀れみの目を向ける。もしも兼さんがここに居たら多分腹抱えて死ぬほど笑ってる気がする。それを見た陸奥守がつられて笑い始めてたせいで収集がつかなくなるんだな。きっと。
みんなと出会ってからこんなにも長い間本丸を空けたことがなかったから、やっぱり寂しいなぁ。思い出す暇もないくらいに毎日が楽しかったし。驚きでいっぱいだったな。
あ、因みに今私たちは佐野くんの家にお邪魔してる。小さな机を7人で囲むこの絵面はちょっとかなり狭苦しい。それとなんか知らない人にガン見されてて気まずい。何を思って君は私を見てるんだい????その黒マスクかわいーじゃん似合ってるよ。
メンツは私、堀川、松野くん、場地くん、ドラケンくん、佐野くん………と、見知らぬ美少年である。タケミっちくんは用事があるとか言ってて来れなかったらしい。
「ンで今日は紹介してぇヤツがいて。……春千夜。」
「はい。…………三途、春千夜です。」
『これはこれはご丁寧に、私はAと言います。』
「堀川国広です!」
突如始まった自己紹介。堀川は三途くんに「よろしくね」と笑って握手を求めたが完全に無視されてしまった。ドンマイ堀川。代わりに主と握手しよう?ね?なんて言って堀川の右手を握ると、堀川は柔らかく笑ってありがとうございますと言った。因みに三途くんは佐野くんに拳骨くらってた。
「コイツらはケンチンたちの命の恩人だからそういうことはするなって言っただろ?」
「………別にオレは。」
「は?」
『はい君ら落ち着こー?佐野くんも私のことを思うなら喧嘩しなーい。』
一触即発な雰囲気を察して2人の間に入る。なんか同田貫や大包平みたいだな。
さて、どうしようかと悩んでいたら我らがドラケンくんがこの場を収めてくれた。君将来いいお嫁さんになれるよきっと。
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雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (10月5日 17時) (レス) @page25 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2023年8月26日 22時