第14話 ページ15
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「オイ。早く入れ。」
薬研に案内されて辿り着いたのは何かヤベェアジト(語彙力皆無)みたいなところ。本当にここであってる?と確認をするのも既に十回目を超えていた。恐る恐る扉を開けて足を踏み入れた途端、視界に映し出されたのは明らかヤベェヤツらだった。と、ここで冒頭に戻る。全く座る様子のない私の様子を察した誰かの一声に従い渋々堀川と薬研の間に座る。今こそ主を守る時やで2人とも。あれ、そういえば蛍丸どこいった?薬研は蛍丸も居るって言ってたんだけどな、と首を傾げる私を横目に黒髪つり目の男が薬研に話しかけた。
「それにしても災難だったなァ、薬研。アイツらに絡まれたんだろ?」
「まあ、お陰で大将と会えたからな。」
「そいつが例の?」
薬研の言葉に額に火傷跡がある男が反応した。見定めるような視線を避ける為に堀川の腕を引けば、堀川は分かりやすく殺気を放った。ステイステイ。隠してくれればそれでいいから落ち着いて〜?と頭を撫でるとふにゃりと目を細めて微笑んだ堀川に釣られて私も頬が緩む。そんな私たちを見てぶらっくどらごんの人達はよく分かんない顔をしてた。強いて言うならなんだコイツら。みたいな表情。うるせぇ私の許可なく勝手に堀川の笑顔見んじゃねぇ見物料取るぞコラ。
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「主久しぶり。元気にしてた?」
『久しぶり蛍丸。とりあえず抱きしめていい?』
九井一くんと乾青宗くんとうちの子たちでお話をすることおよそ数十分。どうやら"ぶらっくどらごん"は"黒龍"と書くらしい。二人はそのチームに入ってて、チームの総長は柴大寿と言うらしい。けど、コイツはかなりヤベェから今日は置いてきた(かなり簡略化)らしい。良いのかそれで。
因みに九井くんと乾くん。空腹時の蛍丸に声をかけてボコボコにされたらしい。だからお腹空かせてる蛍丸にはちょっかいかけるなってあれほど言ったのに…(言ってない)
『まあ経緯はどうであれうちの子たちを匿ってくれてありがとう。危うく世界呪うところだった。』
「主さんが言うと洒落にならないね。」
確かに〜なんて言って薬研と蛍丸がケラケラと笑う。笑ったお顔がとてもキュートですね。なんて、刀剣たちとじゃれていたら乾くんが私の名前を呼び、アイスブルーの瞳が私を捉えた。
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「オマエは、一体何者だ?」
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雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (10月5日 17時) (レス) @page25 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2023年8月26日 22時