二話 ページ3
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あんず「一旦休憩入ります!」
そう一声かけてからスマホを見ると、Aさんから現地の人と撮った写真や美味しそうな料理の写真が何十枚も送られてきていた。
その中にはAさんの実況付きの動画もあって、帰ってからじっくり聞こうかな〜なんて考えながら少し前起きたことを思い出す。
『………私、プロデューサーやめたいんだ』
一ヶ月くらい前のこと、涙ぐみながら紡がれたその言葉が今でも脳裏に焼き付いている。
Aさんは唯一の同性と言うこともあり、出会ってすぐに仲良くなった。慣れないことばかりで躓く私に手を差し伸べてくれて、色んなことを教えてくれた。失敗したらすかさずフォローしてくれた。
あんずなら大丈夫だよ、っていつも背中を押してくれた。
とても優しくて穏やかであたたかくて、それでいてプロデュースも完璧で、誰よりも私が尊敬してる人だった。
確かに最近のAさんは色んな場面でミスをするようになったけれど、それくらい軽くフォローできるくらいには私も成長してる。
だから私は何も気にしてなかった。
でも、問題はそこじゃないんだと理解した。
『くるしいんだ、ずっと、上手く息ができない』
そう言い放ったAさんは今にも消えてしまいそうなくらいだった。
私はAさんが大好きだ。
だから、Aさんには笑顔でいて欲しかった。
例えそれが、
他の人の悲しみに繋がるとしても。
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あんず「はぁ………」
嵐「あら、どうしたの?悩み事?」
あんず「あっ、ううん!何でもないよ!」
無意識にため息がこぼれる。
嵐ちゃんが心配そうに眉を下げて「無理はしないで」と言ってくれたので、とりあえず今は目の前のことに集中することにした。
あんず「練習再開します!定位置に立ってください!」
未だ通知が止まないスマホをミュートしてからカバンに入れて、そう言葉を紡ぐ。
この様子だと本当に誰も知らないんだ。Aさんのこと。
そう思った私は一抹の不安を覚えながらもいつも通りを装ってプロデュースをこなした。
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みるくてぃー(プロフ) - 鳳凰さん» 素敵なコメントありがとうございます!とても励みになります!!不定期更新ですが気長に待って頂けると嬉しいです♪ (8月22日 11時) (レス) id: 4a169714af (このIDを非表示/違反報告)
鳳凰 - 二十四話で推し達がいるの嬉しすぎる!!お話もとても面白いので更新楽しみにしてます!頑張ってください🌸 (8月21日 15時) (レス) @page25 id: 3ca2752c0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2023年2月12日 22時