一話 ページ2
××
英智「えっと、ごめんね。どういうことかな?」
『?そのままの意味だけど』
逆に他にどんな風に受け取れるのかな?まあ、そんなこと興味ないんだけどね。
今はもうとにかく何もしたくない。
何も考えずに遠くまでフラフラと歩いて綺麗な景色とか見ながら雑草の上に寝転んでみたい。
作曲しまくってたお陰で貯金は有り余るほどにあるからそれを使って好きなときに好きなだけゆっくりしたい。豪遊したいとは言わないけど静かな場所で子供たちの楽しそうな会話を小耳に挟みながらとにかく寝たい。
結論だけ言うと、今の生活が息苦しくてたまらない。
毎日吐きそうな思いで働くのももう勘弁。せめて花屋さんとかで良い香りを全身で感じながら働きたい。
英智「月永くんたちには話したのかい?彼らが了承するとは思わないけど」
『どうして彼らの許可が必要なの?』
英智「えっ」
私の人生は私のものだもん。
どうしてあの人たちの意見を聞かなきゃいけないの?
…………訳が分からないよ。
・
・
英智「………本当にやめるのかい?」
『あんずにはもう話して引き継ぎは済ませた』
英智「!………あんずちゃんが?」
『後は英智がここにハンコ押すだけだよ?早くして?』
有給は先日消化したばかりだから問題ないはず……。
まあ、それでもダメだって言われたらあと2〜3ヶ月くらいなら頑張ってみせる。私の精神的及び肉体的安寧の為にこの退職は必要不可欠だからね。仕方ない。
英智「君の為なら数ヶ月くらい休みを用意できるのに。」
『駄目、それじゃ全然足りない。』
私は高校一年生の時から今の今まで精神をすり減しながら全力で走ってきたんだ。5年くらいはダラダラしないと気が済まない。ありふれたような幸せを全力で味わうって今決めたんだから。
『うーん、そんなに悩むこと?』
英智「当たり前だろう?」
『ええ〜……………あっ、分かった!それは一旦保留で良いからとりあえず今日は休ませて!』
英智「保留にしていいのかい?」
『いいよ』
そう言うと英智は安心したように微笑み、今日はもう帰りなさい、と言ってくれた。
さてさて、どこに行こうかな〜!
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みるくてぃー(プロフ) - 鳳凰さん» 素敵なコメントありがとうございます!とても励みになります!!不定期更新ですが気長に待って頂けると嬉しいです♪ (8月22日 11時) (レス) id: 4a169714af (このIDを非表示/違反報告)
鳳凰 - 二十四話で推し達がいるの嬉しすぎる!!お話もとても面白いので更新楽しみにしてます!頑張ってください🌸 (8月21日 15時) (レス) @page25 id: 3ca2752c0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2023年2月12日 22時