ツノ太郎 ページ6
□
｢A、元気がなさそうだが、大丈夫か？｣
『…"ヒトの子"って呼ばないの？』
｢嗚呼、お前が、悲しそうな顔をするからな｣
『！』
とある夜、
僕が屋根の上で黄昏ていると、
突然目の前にツノ太郎が現れた
『僕も、マレウスって呼んだ方がいいかい？』
｢お前の好きにするといい。僕は、どちらでも嬉しいからな。｣
『…そっか』
ツノ太郎は嬉しそうにニコッ、と笑うと
僕の隣に腰を下ろした
｢お前は、母が憎いのか？｣
『…どうして？』
｢昼、食堂で話しているのを聞いた、トラッポラの言葉にお前の顔がほんの一瞬歪んでいたからな。｣
『…』
…う〜ん、どうなんだろう。
僕、お母さんが憎いのかなぁ。
『分からない、僕を売った人間のことなんてとっくに忘れちゃった。』
｢！？｣
僕の言葉に、ツノ太郎が顔をしかめる
｢売った？お前は、売られたのか…？｣
『かなりの高額でね』
｢！…｣
『…雷落とすのはいいけど、オンボロ寮は壊さないでね。』
__ゴロゴロ、
辺り周辺が雨雲に覆われ、轟音が鳴り響く、
まずい、と思った僕はツノ太郎を抱きしめた
"僕の為に"怒ってくれる人がいる
その事実だけで、
まだ、まだ頑張れるような気がした
『聞いて、ツノ太郎』
｢…｣
『僕を売った両親は、不幸の呪いにかけられたんだ。』
｢…呪い？｣
『そう、呪い。あの人たちは神様に見放されたんだよ。』
｢ふん、当然だろう。そんなヤツら、生きている価値もない。この僕が直々に手を下してやろう。｣
付喪神とて、神の端くれ。
人間を呪うなど造作もないこと。
_って、清光たちがドヤ顔言ってたなぁ、
詳しいことは知らないけど、
担当さん曰く、両親はかなり酷い目にあったらしい、
僕を売って得たお金も、すぐに底を尽きるとかなんとか
『僕がもし、向こうに帰れたら、行き来できるようにして君たちの元に通うね』
｢嗚呼…そういえば先日、クロウリーに呼び出されていたな。見つかったのか？｣
なんで知ってるんだろう？
と思いながら、僕は首を横に振った
・
『でも、
僕は見つけてみせるよ。約束、したからね。』
□
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 444人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
噂のキャンディー(プロフ) - あ、まって好き……。更新頑張ってください (2022年8月10日 19時) (
レス) @page16 id: 97930f92c9 (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - とっても面白いです！更新大変だと思いますが、頑張ってください！！応援してます (2022年7月8日 9時) (レス) @page15 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
ん - 面白すぎる…… (2022年7月3日 21時) (レス) @page14 id: 7b042a7c7e (このIDを非表示/違反報告)
ゆーな(プロフ) - やっと再会！楽しみにしてました！続きがとても読みたいです！ (2022年7月3日 8時) (レス) @page14 id: 83b0960623 (このIDを非表示/違反報告)
猫になりたかった人生 - 良いところでっ！見れないっ！主さん！次を楽しみにしてます！ (2022年7月2日 20時) (レス) @page13 id: 1ac35838e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みるくてぃー | 作成日時：2022年6月22日 17時
