別 の 人 の 、彼 女 に な っ た よ 。

30. ページ31

.







『あ…お疲れ様です』






家に一人でいると寂しくて、早めに劇場に行くと大部屋には＿






川西「お疲れ様。」






"お疲れ様" の一言で胸がときめく。


…私は重症かもしれない。






川西「…ゆずるとはどうなん？」






『…え？』






突然の一言に驚いて顔を見ると、


至って真剣な真っ直ぐな目で私を見つめてる賢ちゃん。






『仕事の時間とか休みとかあんないから…あんまり会えない、です。一緒に住んでても。』






川西「…一緒に住んでるんやね」






そんな寂しそうな顔しないでよ。


…抜け出せなくなっちゃうじゃん、






川西「…幸せそうでよかったわ。」





寂しそうな笑顔をうかべてスマホに目線を落とす賢ちゃん。



…あの時から変わってない。

私が先輩や同期と飲んだ時とか嫉妬してそんなに詳しくないし何かを見る訳でもないのにスマホを触るふりをする癖。






.






.






.






『この前…言いかけてたやつ、なんて言おうとしたの？』

31 .→←29 .

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す