｛弱虫ペダル｝勝利の女神の奮闘記 NO.7 (ページ4)

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「うわっ！！」

「え，ちょ！」

部活が終わった後，峰ヶ山でクライム練習をしていたらスリップしてしまい，たまたま後ろを走っていた鳴子くんを巻き込んでしまった

雛「ごめん鳴子くん！大丈夫！？」

急いで鳴子くんのところに駆け寄ると，彼は呻き声をあげてから

鳴「死ぬ前にもういっぺんメロンパンを食べたかった…」

と言った

雛「良かった元気そうだね
その腕絆創膏貼るから早く部室戻ろ」

私がそう言ってロードに跨ると

鳴「ちょっ置いていかんとってな！」

と焦ってついて来た

鳴子side

「中々タイムが縮まらないんだよね
このままじゃ先輩に勝つどころか，追いつけもしないよ…」

ワイの腕に絆創膏を貼りながらため息をつく雛虎ちゃん

鳴「ホイール変えたんとちゃうん？」

雛「うん，変えたよ
ホイールも凄くいい感じだし，入院して落ちた体力も戻ってきた
けどそこまで(・・・・)なの」

鳴「そこまで…？」

雛「これ以上タイムが縮まない
回しても回しても回しても速くならないの」

そう言って雛虎ちゃんはベンチに横になった

鳴「誰かに特訓して貰うのはどうや？例えばハコガクの人とか

＿＿って寝てるんかい！」

寝るの早ない！？

すーすーと寝息を立てている雛虎ちゃん

握りしめているグローブはインハイの時よりも黒ずみ，ほつれてきている

「………雛虎ちゃん堪忍な
ちょっと携帯借りるで」

ベンチの上に置いてあった雛虎ちゃんの携帯で電話帳を開く

「えっと…ハコガクの…お，おった」

プルルルル…プルルルル…

『もしもし
どうした雛虎』

「あ，クロダさん
どうも～
ソーホクの鳴子ですぅ」

『ナルコォ？あぁどうした』

「ちょっとお願いがあって電話したんですケド」

『なんでオレがお前の頼みを聞かなきゃなんないんだ』

「雛虎ちゃんの為です」

『何して欲しいんだ言ってみろ』

「うわチョロッ！」

『うるせ
頼みってなんだ早く言え』

「えっとですね＿＿」

ちょっとお節介かもしれないけど，雛虎ちゃんにはわろてて欲しいから

困っている顔は似合わんから

『良いぜ協力してやるよ』