｛弱虫ペダル｝勝利の女神の奮闘記 NO.7 (ページ21)

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44.憧れの背中ページ21

NOside

雛虎と金城のサヨナラファンライド

ゴールまで残り10kmを切った

後ろに100m程差をつけて先行するのは金城

その後ろには目を爛々(らんらん)と光らせ虎視眈々と獲物(金城)を追いかけて行く雛虎がいた

雛虎side

雛「ゔあぁぁぁぁ」

金「どうした雛虎変な声出して」

雛「やっっと追いついた……
疲れました
先輩速いんですよ」

チェーンを直してから猛スピードで先輩の所に走って来た
お陰で少し(・・)疲れてしまった

雛「先輩…高校もう1年やってくれませんか？」

そんな事無理に決まってるって分かってるけど，先輩には卒業して欲しく無い

金「それは無理だな」

雛「もう1年だけですよ
1年なんてすぐです！
IHもう1回出れますよ！！」

金「もう大学決まったから無理だな」

雛「じゃあ私も洋南行きます…！」

金「そうかそれは楽しみだな」

そう言って笑った先輩に対してなんとも言えない感情が湧き上がってきた

先輩の手足のようなバイクコントロール

無駄のない加速に諦めない強さ

そして何よりあの速さ

けどそれは“才能”なんかじゃなくて

先輩がコツコツと努力して来た“結果”

毎日夜遅くまで残って

毎日忘れず練習した内容をノートに書いて

毎日違う練習方法で練習して

工夫した練習の仕方も自分で考えて

ロード歴の違いもあるかもしれなけど，それは純粋に凄いと思って。

先輩の全てが私の憧れだったんだ