｛弱虫ペダル｝勝利の女神の奮闘記 NO.5 (ページ44)

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鳴子side

パァン！と手と手が当たる音が響き渡る

鳴「おーきに！
応援よろしゅうに！！」

ワイがそう叫ぶと後ろが息をのむのが分かった

今「客と…ハイタッチ！？」

鳴「おーきに！おーきに！
おーきに！！」

『…！オレ総北応援しよう！！』

『総北！頑張れ！！』

『ねぇちょっと沙由見た！？
今の人…カッコイイ！！』

『なんかオモシロイのがいるぞ！
総北応援しようぜ！』

『そーほく！』

『総北ー！！』

『ソーホクー！！』

『うおっカメラ目線！』

湧け！湧け！もっと湧け！！
自転車乗りは目立ってナンボや

優勝しても派手！
途中でバテても派手！
派手に生きんとオモんない！！！

湧け！
それが全部ワイの力になる！！！

雛虎side

観客の人たちが“ソーホク！”とコールをしてくれる

これが巻島先輩の言っていた“状況”

インターハイ3日目
多すぎるというくらいに人が集まる
優勝争いを見ようと，1・2日目と比べ物にならないほど人が集まる

その声援が私たち選手の背中を押すんだ

けどただ走ってるだけじゃ観客は応援しない
へんな人，頑張ってる人，目立つ人，

“派手なロード乗って，派手ななり(格好)して，スプリンターなのに登る人”

そういう人に集まってくる！！

バカがつく程派手好きな男，鳴子章吉

鳴子くんにとって，この状況は最高なんだ

鳴「どや！どや！見てったってや！
ワイが鳴子章吉や！！

名付けてビックリドッキリ鳴子必殺＿デーハードヤドヤクライムや！！

カメラバッチリとったってや～」

観客のコールに合わせて鳴子くんはどんどん登って行った