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NOside
山の手前まで残り数km…
ここで決定的な差をつけて総北のレースを終わらせようって箱根学園に追いつかきゃならねぇってこの状況で，オレらが，ワイらが出来る役割は…
ただ見守ることだけ…！！！
1つも…1つも成果を出していない
レース前半で金城さんを引いただけで
今こうして総北が箱根学園に離されてるのは…オレの力がなかったからじゃねーか！！
『よくやった』だと！？
やってなんかない
チームの為に何も！
オレは…！！
なのに何故“山の手前まで”＿って
いっそここで切り離してくれた方が＿
“スカシ”というあだ名に程遠い冷静さを失った今泉
今「いや！何考えてんだオレ
これはオーダーだチーム戦やってんだ！今は前に！
前に集中するんだ！！」
ふと顔を上げ，目の前にいた鳴子と目が合うと感情をむき出しにして睨みつける
今「なんだ鳴子」
鳴「同じや…ワイも今のお前の気持ちと…こないな所でレース終わって，しかも背中見て走れなんて…生ゴロシや
終了や…インターハイ…終わってもうた…
ワイの力がないせいや」
鳴子の手の甲に汗か涙か水滴が落ちる
今「お同じにするな！オレは「同じやないかい！」
鳴「お前も不完全燃焼やてウジウジして！！」
今「それはそのまま
お前にそっくり返してやるよ！」
雛「ちょっと落ち着いてよ2人とも！！」
感情のままに言い合う2人を雛虎が止めに入る
今「落ち着いてられるか！
オレたちの力がなかったせいでこうなって「分かってるよ それくらい！！」」
雛虎がチームメイトに声を荒げたのは初めての事だった
雛「でもいつまでも自分を責めてても何も変わらないでしょう！？
まだレースは終わってない
私たちにはチャンスがある
だから先輩方が一生懸命走ってるんだろうがよ！！」
「なんで先輩方が“背中を見てろ”って言ったか分かるか！？
もう一度前見ろよ！！」
今泉たちが顔を上げ，その視界に入ったのは3年の背中とそれを見つめる小野田の姿だった
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作者名：Mayu | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/manyamanya1/
作成日時：2020年6月23日 22時
