｛弱虫ペダル｝勝利の女神の奮闘記 NO.5 (ページ30)

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29.1年の成長ページ30

NO side

「みんなで走るのはこれが最後なんだ」

そう呟いて顔を伏せた小野田に今泉が手を伸ばすが，引っ込めて前を走り出す

小「だったらボクは…何でもします！
勝利のために！
このチームの為にボクが出来ることがあるなら何でもやります！」

その言葉に今泉と鳴子，雛虎も顔を上げ，3年に向かって声を出す

「「「ワイ／オレ／私も同じです！！」」」

巻「クハ 1年…んなまっすぐな目で見られると照れるっショ
ケドよく言った(・・・・・)！！」

田「そんぐらいじゃねーと本当のゴールは獲れねえ！」

金「では7人揃った最後のオーダーだ
先行しているハコガクを追うお前らの全力をオレにあずけろ！」

「「「「はいっ！！」」」」

最後だ…私たちに出来ることを全力でやろう

エースのために＿3年生のために＿勝つために！！
たとえレースが途中で終わっても！！

これが7人で走れる最後の瞬間なんだ
この先のゴールにジャージ届ける“闘い”

だったらボクらは，オレらは，ワイらは，私たちは……限界まで走る！！

『総北ハコガクに引き離されてるぞ！！』

『100m…いや200mだ！！』

観客の言葉に今泉と鳴子が田所の前に出る
最初はお互いに
“オレが引く”，“ワイが引く”
と言い争っていたが，すぐに

「「一緒に引くぞ！！」」

と2人でドンドン速度を上げて行く
2人で引くことで体の大きい田所の風除けとなっているのだ

そんな1年の姿を見て田所は
“チームを一緒に引くなんて聞いたことねぇ”と笑みを浮かべる

巻「田所っちぃ
…こいつらバカか？」

笑いながら問う巻島に

田「いや…大バカだ！！」

ニヤリと笑って田所も言葉を返した

鳴「スカシ踏み込み足らんのんちゃうかもうバテたか」

今「バカ言えそういうヤツに限って自分がそうなるんだ
まだ70％だよ！！」

鳴「じゃあワイは50％や」

今「オレは20％だな！」

鳴「10％や！」

今「だったらもっと回せ！」

鳴「ふぅ…んじゃあいくで」

今「あぁ本気出せよ！！」」

鳴「うるあぁぁぁぁぁあああ！！」

今「うおぉぉぉぉぉおおおお！！」

一瞬で判断し，行動に移す何だかんだで息がぴったりな今泉と鳴子
さらに加速し，総北は箱学を捉えつつあった