｛弱虫ペダル｝勝利の女神の奮闘記 NO.5 (ページ21)

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待宮は強い待宮は速い

わざわざあの集団を作らなくなって勝てるくらいの力を持っている

なのになんでみんなの気持ちを踏みにじる様な事をするのか

なんでチームメイトまでにも手をあげるのか

そんなやり方誰も幸せになれないじゃないか

どんな理由があれ，あの行為は許せない…！

離れていた距離を必死に詰めていく
あとちょっと…あとちょっとで待宮に一瞬隙が出来るはずなんだ

チラリと後ろを向くと荒北さんは小さくうなづく

雛「はぁぁああああ！！」

ケイデンスを上げて待宮の横に並ぶ

横に並んだ私を見て待宮は目を見開いて驚き，俯いて呟いた

待「晴らすんじゃ…ワシは
去年のインターハイ…広島大会の雪辱を…！」

雛「今です！
荒北さんお願いしますっ！！」

待「…！？」

荒「あぁ！
あんがとね雛虎チャァン！！」

バッと横にずれ，私は真波くんと薫の間に入る

ボトルの水を一口飲むだけで苦しさが半分になった気がした

待「ドラァァァァア！！」

流石はエース
素早く反応し，追いついてきた

だがあの一瞬スピードを緩めたから，思っているより足に負担がかかったはずだ

荒北さんが前に出たので，待宮は待ってたと言わんばかりの勢いで，中央分離帯に追い込む

荒北さんのペダルが当たって火花が散ると待宮は叫んだ

「ひっくり返してやるんじゃ…
去年の…あの日をォ
第2ステージをあの痛みを！！」

「今ここで!!」