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それにしても、朝から走り込んだからかうっすら汗をかいた額をタオルで拭うジャージ姿、めちゃくちゃかっこいい!
なんて呑気なこと思ってたら流星に置いてけぼり食らうとこやった。


「だいちゃん!ほな、またね!放課後見にいくから!」
「来んでええって」
「行くの!あ、待って......ん、なおった!」


放課後、だいちゃんの部活する姿を見に行くことを勝手に約束。
ついでにぴょんっと跳ねたかわいらしい寝癖をなおしてあげて急いで流星の元へと向かった。
そっけない態度にくじけそうになるけどその度にだいちゃんが好きってことを再確認するし、やっぱだいちゃんやないとあかんねんやって思う。
まるでジェットコースターのような気分を扱うのはなかなか難しいけど、朝からだいちゃんに会えてハッピーやし今日も一日なんとか乗り越えられそう!


「今日もしげ見てからバイト行くんや?」
「うん!だいちゃんチャージしてく」


流星に追いつけば会話が聞こえてたのか、ウチより幾分か高いところからちらりと横目でこっちを見ながら話しかけてくる。

ウチも部活入ろうと思っててんけど母子家庭な上にまだ下には妹もおるうちじゃ生活面がちょっとばかり厳しくて、流星の紹介でこの春からカフェでバイトしてる。
甘いものが大好きなウチにとってはもう幸せな空間なわけで、しかもバイト先には同じ学校の3年生の先輩もおってほんまによくしてくれはるねん。


「家のこともしてんねやろ?相変わらず大変そうやなぁ」
「でもさ、なんか花嫁修業みたいでよくない?」
「しげの嫁になるための準備な」
「とか言ってるけどだいちゃん家にお世話になってることの方が多いけどな」


小さい頃、だいちゃんのお嫁さんになる!ってお母さんの家事を手伝い始めたのがきっかけ。
今じゃお母さんやお姉ちゃんに代わってほとんどやってるからもう家ではウチがオカンみたいになってる。
だからよく昔からだいちゃんママが「うちでご飯食べていき」って言ってくれて、お言葉に甘えてお邪魔してる。

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作者名:いえやす | 作成日時:2023年4月12日 8時

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