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なっ、おれってば、完全に絆されそうになってた...!
そうやん、ここは楽屋やねんからほかのメンバーももちろんおるに決まってるのに、しげの醸し出す雰囲気に飲まれて完全にその気になってまうとこやった。
恥ずかしくて顔から火が出そうや.........
熱くなった頬を両手で覆って落ち着きを取り戻すように深呼吸をする。
「 みんな、ごめん...!おれってば、っ...... 」
「 神ちゃんは悪ないで?悪いんはあの変態やからな 」
「 あ、小瀧!どさくさに紛れて神ちゃんに近づくな!」
「 そうそう。むしろ俺はラッキーって感じやったし 」
「 聞こえてんぞ!変態おじじ!!」
「 まぁ......なんか新鮮っていうか可愛かったしな 」
「 ちょ、ほんまに流星はあかん 」
のんちゃん、淳太、流星がおれの周りに集まってきて口々に話し始めると照史に楽屋の端っこまで連れてかれたしげが必死に抵抗する。
しげの反応を面白がって喋る3人がおもろくておれもつい笑ってまう。
離れたところに座ってたはまちゃんも微笑ましそうにこの様子をみてて目が合ったと思ったらさらに優しい表情になって、おれの名前を呼んだ。
「 家帰ったらもっかいちゃんと冷やしや?まぁ、神ちゃんのことやしちゃんとするやろうけど。跡になったらあかんしな 」
「 んふふ、ありがとぉな!はまちゃんっ 」
相変わらずのはまちゃんの優しさに心がぽかぽか。
この時、しげが「 一番の敵ははまちゃんかもしれん 」って絶望してるなんて知らず改めてこのあったかい空間が好きやなぁ、なんて呑気に思うおれやった。
fin
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作者名:いえやす | 作成日時:2022年9月1日 1時