◆-132-◆罪悪感 ページ13
他に言い方があるだろうと、
二宮あたりが聞いていたら呆れることだろう。
(でもさ…もし俺がテッちゃんの立場だったら、きっと…)
黙ったままではあったが、
相原がほんのわずかに顔を上げた。
だからきっとこれで正しかったのだと相葉は思った。
「……相葉くん、でも俺」
「ううん。本当に」
最初っから、１度も…絶対に、だよ。
きっぱりと答えた相葉のその言葉を聞いた瞬間、
相原の目に涙が盛り上がりあっという間に溢れた。
「ごめん…ごめんねテッちゃん…」
同じように溢れる涙を拭いもせず相葉が頭を下げる。
謝らなければならないのは自分の方だ。
もっと早くここに来てそう言うべきだったのに―――
テーブルに置かれたグラスを見つめたまま、
相原の頬をするすると涙が流れていく。
『あいつ…だいぶ前から頭痛いって……』
当時ほとんど毎日彼女と一緒にいたのに何も気付けなかったと、
相原はあの夜繰り返し相葉に詫びていた。
彼だけではない。
店長の小原もそして田野も、
きっと同じ後悔をずっと抱えてきたはずだ。
「バカだなぁ、もう。
恨んだりするわけないじゃん…」
そんなはずがない。
相葉が恨んだりするわけがない。
(だって俺の代わりに…)
間に合わなかった自分の代わりに、
相原達が最期まで彼女と一緒にいてくれた。
だからきっと彼女は寂しくなどなかったはずだ。
それに―――
『…ちゃんと寿命を迎えないと来られませんよ？ こっちには』
あの時彼女は確かにそう言っていた。
しっかりと自分の運命を受け入れた声をしていた。
だから恨んでなどいない、絶対に。
「Aさんだってそう思ってるよ…きっと……ね？」
そう呟いた相葉の声に、
相原はやっと…ほんの小さく、ひとつだけ頷いた。
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薫子(プロフ) - さやさん» いつもありがとう！ご想像通り解放感に満ち溢れておりまーす(笑) とにかく完走できてホッ！次はリーダー終わらせてあげなきゃ(-_-;) と言いつつ他の話も書いてるとこなのでまたどうぞよろしく♪ (2017年9月30日 15時) (
レス) id: bb4ba45953 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 取り敢えず〜！お疲れ様でした！お話のお陰で以前の楽譜を引っ張り出して、ｱﾀｼも再チャレンジしてました！その時はできなかった弾き方を求めて…といいつつ、２回もお話を楽しませて頂きありがたき幸せw (2017年9月30日 8時) (レス) id: d0bf1f7a31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薫子
| 作成日時：2017年9月9日 9時
