7つのキス ： WEST

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「ただいまぁ」


　

「おかえり、今日早かったね」

　


「おん、」

　


そういってスーツのジャケットを脱ぐ照史は少し汗をかいていて。

　


　


「もうな、」

　


「うん、」

　


近くにあったタオルを渡すと、それで汗を拭く。

　


「むしょうにAに会いたくなって」

　


「…お」

　


「頑張って早よ終わらせてきた」

　


ニコォって犬みたいに笑って、ジャケットとタオルを投げ出せば、

　


「わっ」

　


勢いよく抱きつかれる。

　


変態って思われるかもしれないけど、

照史の汗の匂い、好き。



たぶん照史だけ、なんだと思う。

　


「なあ、好きって言うて」

　


「なによ、急に」

　


今日は甘えたさんですね〜？

　

そういって背中をポンポン。


　



「なあー好きって言うてやー」

　


ぎゅーって苦しいわ、照史。


　

「親方ギブっす」

　


「まだまだやなっ」

　


すると、抱きついたそのままヒョイと決して軽いとは言えないわたしを持ち上げる。


頭がついていかないまま、ソファーに座らせられ、膝に照史が乗っかる。


　

「好きって聞きたい」

　


「…それは恥ずかしいです」

　


「俺んこと好きちゃうん」


　

ああ、もう眉毛下げないで。


　

「なんでそんなこと言うの」

　



「やって」

　


もー…わかった。


　


「すきだよ、だいすき、だいすきだよ照史」

　


ああ恥ずかしい。


でもこうなりゃくそくらえ。

　


「愛してるよ、照史」

　



　


頑張った君に、


キスをあげよう。


　


なんてあげられるもの、それくらいしかなくて


　

ごめんね。


　

　



「…っやば、」

　


嬉しいわぁ、


　


でもにやついてるってことは、

それでいいってこと、？

　


　

「もうそんな煽らんといてや」

　



　

なにか熱いものをお腹に感じれば、


それはもう誰も止められない。


　

「ん、A、かわええ」


　


　


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Taste of Kiss ：赤→←ちゅーの効き目 ：橙

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