7つのキス ： WEST

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すぐに静かになって、目を開ければ大好きな匂いに包まれる。


　

「ごめんな…本間にごめん」

　


「智洋…！ケガは？大丈夫なの？」

　


「おん、思ったより弱かったわ」


　

昔ヤンチャしてたのが役立った、なんて笑うけどもうヒヤヒヤしたんだよ。


　

「たぶん彼奴らもう来ないやろうしな、気にせんで早く忘れて」

　


「……だいすき」

　


「俺もやで」

　



端整な顔が、わたしを見つめる。


顔をそっと寄せられ、キスをする。


　


「おい神山〜〜」

　


「おわ、あかん、部活中やったわ」

　


「な、なにして、ってみんなみてる……！」




遠くでも分かるほどこちらをガン見してるサッカー部員たち。


　


「…見られてもうたね」

　


耳を真っ赤にして、クスリ笑う。

　


「…怒られちゃうね」

　


「ええよ、もう怒られること覚悟です」


　

もう一度ぎゅ、と抱きしめて


耳にキスを落とす。

　


智洋はけっこうキス魔だと思う。


　

「消毒ちゃんとせなアカンわ」


　

もうサッカーどころやない〜なんて冗談いってわたしの手を取り、グランドへ向かう。


　


「心配やからもっと近くで俺をみて」

　



　

恥ずかしいことをサラッと言っちゃうところ、好きだなぁ。


　

けど


　

「彼女連れこみ禁止やぞ！！」


　

「これには事情があって、」



「イチャイチャして、この！羨ましいやろが！」

　


監督もコーチも独り者らしくやけに元気な雰囲気。

　


次の日には、バカップルとして学校中有名になっていたとさ。


　


「あとで一緒に帰ろうな」


　

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