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事情を知っていた章ちゃんだけは、『よかったな、A』と柔らかく微笑み喜んでくれて。
あとの6人は、それぞれが衣装をまばらに着たまま『嘘やろ？！』『マジで？！』と、驚きの声をしきりに上げている。
｢まだ検査薬で調べただけやけど。
今日のカウントダウンまでは、ちゃんと予定通り出るから｣
村上｢お前っ、そんなもん出て何かあったらどないすんねんな？！｣
横山｢さすがにカウントダウンはあかんやろ、ダンスもあんねんから｣
…絶対言うと思った。
でも私だって、伊達に20年ジャニーズをやってきたわけじゃない。
｢そんな激しく動かへんから大丈夫。
今日だけはお願い、出させてや｣
圭人が待ち望んだ、ステージでの私との共演。
これを逃せば、次は無いかもしれないんだ。
渋谷｢…ええやん別に、やらせたったら。
Aもええ大人やねんから、自分のキャパくらい分かるやろ｣
ドアの向こうから『関ジャニさん、あと10分でスタンバイお願いします』というスタッフの声。
すばるくんは『ほら、準備せぇ』と私の肩を押し、衣装ラックへと促した。
彼の一言に、何度救われただろう。
有無を言わさないその瞳に、メンバーはぞろぞろと着替えを再開し、『しゃあないなぁ』とヒナちゃんが呆れ笑いを零した。
安田｢なぁ、A｣
｢ん？｣
安田｢圭人には本番中に教えたったら？｣
…何それ、面白そう(笑)
さっきまでとは打って変わり、カラフルな衣装に身を包んだ私たち。
それぞれがメンバーカラーではなく、私も水色のジャケットに袖を通した。
パンツのベルトは、リハーサルのときより穴ひとつ分緩くして締めた。
ここに新しい命が宿っているなんて、全く実感は湧かないけれど、いつもより自分の身体が愛しく思える。
圭人はなんて言うかな。
どんな顔で驚くんだろう。
喜びと期待に胸を膨らませ、ニヤつく頬を抑えながら控え室を後にした。
後半戦の2曲目が、私たちの出番。
他のアーティストとは違い、NHKのロビーからたくさんの出演者を巻き込んで、歌いながらステージへと向かう演出だ。
年上3人と私のパートであるサビ前から、ひとつめのサビが終わるまで、私たちはJUMPメンバーをバックに携えて歌う。
後ろで踊るハッピを着た彼らの中から、章ちゃんが圭人だけを前に引き込んで、私に目配せ。
…あ、ほんとにやるのね。
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紅羽(プロフ) - 恋するバイリンガル最後まで読ませていただきました。お疲れ様でした また、短編集や新作ゆっくりでもいいので書いて欲しいです！！楽しみしてます！ (2018年7月22日 23時) (
レス) id: 765bb6b86f (このIDを非表示/違反報告)
紅羽(プロフ) - 色々大変かと思われますが少しずつでもいいのでこれからも更新楽しみにしています！微力ながら応援しています！頑張ってください^ ^！ (2018年7月5日 21時) (レス) id: 765bb6b86f (このIDを非表示/違反報告)
紅羽(プロフ) - 布由さんはじめまして！いつもこちらの作品楽しみに見させて頂いてます！ 圭人くんのニュースビックリしましたが、脱退じゃなくて一安心しました。 そして今回の大阪の地震私の住んでいる所も凄く揺れました。 (2018年7月5日 21時) (レス) id: 765bb6b86f (このIDを非表示/違反報告)
りぬここ - 読んでいる側としてもいつも楽しく読ませていただきました！また他のお話ができた際には是非読みたいと思っています！これからも応援しています。 (2018年4月30日 17時) (レス) id: a2b269496c (このIDを非表示/違反報告)
りぬここ - 今まで沢山の楽しいお話をありがとうございました。渋谷さんが辞めてしまったことをニュースで知ったのですが、ファンじゃなくてもえっ…ってなってすごく悲しい気持ちになりました。素敵なお話を忙しい合間を縫って作っていただき、ありがとうございました！ (2018年4月30日 17時) (レス) id: a2b269496c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：布由 | 作成日時：2017年12月14日 2時
