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店の前には、既にタクシーが1台停まっていた。
圭人｢すいません、お待たせしました｣
圭人のその言葉に、このタクシーが彼の乗ってきたものだと理解した。
彼は私の背中を押して乗るように促し、彼もリュックをシートに預けてから乗り込んだ。
圭人｢〇〇までお願いします｣
行き先を告げた圭人はひとつため息を漏らし、背もたれに背中を沈めた。
なんか前にも同じような状況があったな、とデジャヴを感じ、私はぴかぴかの窓ガラスにおでこをぶつける。
窓の外はまだ真っ暗で、新年のイルミネーションがあちらこちらで光を放っていた。
圭人｢別にね、飲みに行っちゃだめとか思ってないからね｣
圭人の声からは既に怒りが消えていて、優しい口調で諭すように話しかける。
圭人｢I'm worried about you.
(心配なんだよ。)
Because I love you, I feel uneasy as to what happened to you.
(好きだから、何かあったんじゃないかって不安になるんだよ)｣
｢…Yes,I know.
(…うん、わかってる)｣
そして彼はリュックを間に挟んだまま私の左手を取り、唇だけで笑った。
圭人｢…Sorry to force you out.
(無理に連れ出しちゃってごめんね)｣
｢…No problem.
(…大丈夫)｣
圭人｢Did you wanna drink tequila?
(テキーラ飲みたかった？)｣
いたずらっぽく歯を見せて笑う圭人に、私はそっぽを向いて『めっちゃ飲みたかったわ！』と笑って叫んだ。
窓の外はようやく白んできて、新年をどこかの店で騒いで迎えた人達がふらふらと歩いている。
きっとバーにいた3人も、あんなふうに今は外をふらついているんだろうな。
アルコールのせいで今にも反転しそうな視界を瞼で遮り、左手にぬくもりを感じていると、意識がだんだんと薄れてくる。
2014年は幸せだった。
素敵な10周年を迎えられて、仕事もたくさん頂けて。
何より私にはもったいないくらいの恋人ができた。
今年はもっと幸せになれますように。
メンバーも、エイターも、圭人も。
皆が幸せのまま次の2016年を迎えられますように。
タクシーの揺れにつられるように、私の意識は初夢の中へと消えていった。
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すいか - やばいです！すごくおもしろいです！！続きがめっちゃ気になります！これからも頑張ってください！楽しみにしてます！ (2017年9月2日 18時) (
レス) id: efd6e862eb (このIDを非表示/違反報告)
レン - 移行おめでとうございます！これからも頑張ってください！！ (2017年8月24日 11時) (レス) id: bbcda6711f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：布由 | 作成日時：2017年8月22日 1時
