たまにはね。

． ページ33

mm side
.







ab「･･･めめ？」


「はぁ、こわ、っ･･･はぁっ、」


ab「1回座ろっか。」



苦しくて、無意識に足を止めてしまった俺に気づいて、声をかけてくれた阿部ちゃん。



「いき、できなぃっ、こわ･･･、っ、」


ab「めめ、大丈夫だよ〜。」



怖いとは思ってたけど、こんなになるとは思ってなかった。


お化け屋敷も怖いし、この状況も怖いし、息は出来なくて涙も出てきて。


背中に感じる暖かい手に縋り付く。



「･･･、っ、はぁ、あべちゃ、」


ab「ん？ちょっと落ち着いてきたかな。」


「･･･ん、ごめ、」


ab「よし、電気付けてもらったから、戻ろっか。ゆっくりでいいからね。」



やっと落ち着いた頃、首筋にはもうありえないくらいの汗がながれてた。


阿部ちゃんがスタッフさんに声かけてくれてて、非常事態だからってお化け屋敷には似つかわしく明かりがついていて。


立つと少しふらついた背中を支えてもらいながら出口までゆっくり歩いた。


もし1人で入ったいたら、隣のメンバーが違う人なら、


パニックのままずっと動けなくなっていてもおかしくなかったところ。


阿部ちゃんには本当に感謝しないとね。


みんなの所に戻ると、心配されつつもすごい勢いでいじられた。





･･･もうお化け屋敷には入りたくないな。笑









fin.

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