ぶっちゃけ ページ29
*
湧「そのさ、お前らってぶっちゃけどこまで出来んの？」
突然、湧が意味のわからないことを言い出した。
それはまぁ、突然に。
そんなこと話したことないよね？
何を言い出すんだ。
と思いながら湧に質問で返す。
「え？なんの話？」
湧「いや、距離感バグってっからどこまでしてんのかって」
颯「確かに、仲良いもんね〜」
なんの疑問だよ。
てか、そんなこと今まで言わなかったやん。
と、ひとり心の中で焦って竜生を見る。
湧「ちゅう、とかすんの？」
「ばっ、か何言って」
竜「当たり前やん、出来るよチューくらい」
と言って私の頬にキスをする竜生。
ここは教室。
しかも、10分休憩だから他にも生徒はたくさんいる。
そんな中、竜生はキスしてきたのだ。
「ちょ、竜生！」
竜「あ、照れてる」
颯「もうイチャイチャしないでよ〜」
本人は至って冷静。
私は耐えきれるわけもなく、
赤くなってる顔を隠すために
両手で顔を覆った。
颯太の言葉にさらに顔は暑くなる。
湧「なんか聞いた俺が馬鹿だったわ」
そうだ！
なんでそんなこと急に？
「もうこんな話やめよう！授業始まるし！」
これ以上この空気に耐えられる自信がなくて、
解散解散！と振り払おうとしたのに…
竜「でも、えっ、ちはしたことないなぁ」
「馬鹿じゃないの？！？！」
とんでもない爆弾を落とす、竜生。
ちらっとこっちを見てニヤニヤしている。
ほんっと、ふざけんな！！！！
湧「想像したら鳥肌たったわ」
「想像すんな！！！！！」
颯「これ以上Aちゃんで遊ばないでよ、可哀想」
「優しいの、颯太だけだよ」
竜「ごめんって」
あまり反省していなさそうな竜生。
席戻るか〜、なんて離れていく湧と颯太を見送ると、
私の耳元に近づいてきて、
竜「嘘ついちゃったね」
なんて言うから、また顔が暑くなった。
*
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作者名：大谷
| 作成日時：2023年6月22日 13時
