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望んでいた ページ21
*
「あっ、…ん、」
竜「バカ、声でかい」
「竜生が！」
そんなことを言われても、
我慢、なんて出来なくて身体がよじれる。
竜「逃げんで」
「だって」
竜「ふーん、やーめた。」
スっと離れた竜生。
望んでいたことなのに、
いざ辞められてしまうと求めてしまう。
別の意味でも望んでいた、と気づいた。
竜「その顔ずるい」
「…。」
竜「でも、これ以上したら鳴かせたくなる」
「ばっ、」
私の反応を見てまた意地悪な顔をする竜生。
こいつ、分かっててやってる。
ほんとにずるい人だ。
竜「おあずけって言ったやん」
「竜生も、ずるい」
竜「寝るか」
真っ直ぐに私を見つめ、
優しく頭を撫でる竜生。
…部屋に戻らなきゃなのか。
離れたくないな。
「竜生、」
竜「一緒に寝る？」
「うん、」
竜「寝落ちしたってことにすればいいっしょ」
そのまま抱きしめられ、
竜生の匂いに包まれながら
私は、私たちは眠りについた。
*
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作者名：大谷
| 作成日時：2023年6月22日 13時
