世界でいちばん愛しい人。【深田竜生】 (ページ19)

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罪悪感ページ19

*

ご飯を食べ終わり、部屋に戻ろうとすると

竜「A、あとで部屋来て」

「な、んで」

竜「宿題、分からんとこある」

そんなの嘘だって、分かった。

竜生は頭のネジが外れてるとこはあっても、

勉強に関しては何故か私よりできる。

「分かった」

『ほんとあんたたち仲良いわね』

竜「Aが俺の事好きだからね」

「馬鹿じゃないの？」

『仲良い兄妹に育ってくれて良かったわ』

この関係を知らない両親に、

また罪悪感でいっぱいになる。

顔には出していないつもりでも

竜生にはバレたみたいで、

「はにゃせ」

また頬を掴まれる。

私の周りの人みんなこれ好きだな。

竜「先、風呂入っていい？」

「ん、」

竜「部屋にいるから後できて」

「はい」

それだけ言うと、頭をぽんぽんと撫でて

リビングから出ていった。

『仲良すぎて心配になるわ』

「え？」

その言葉に体が固まる。

もしかして気づかれている…、、、

と、頭を過ぎる。

『2人とも恋人でも早く作りなさい』

『まだ高校生だぞ？』

『もう、高校生よ』

気づかれてはいないみたいだが、

やはり心苦しくなって

結婚相手はこうがいい、ああがいいと、

何故か盛り上がっている両親を置いて

私もリビングを後にした。

*