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雷 ページ11
*
竜「寝る、か」
「うん」
見ていた番組が終わり、
竜生はソファから立ちあがる。
さっきまでは静かだった空は雨雲が流れてきて
かなり強い雨が降っていた。
幼稚園の頃、雷で起きた停電で
エレベーターに閉じ込められた経験をしてから
雷と暗闇が苦手になった。
その時は直ぐに動き出したがかなりトラウマ。
中学生になったいまもいつも雷がなりそうな時は、
お母さんやお父さんと一緒に寝ていたが今日はいない。
竜「…。」
お互いの部屋の前まで来た時、
「ひっ、」
廊下の窓のカーテンの隙間から強い光が見えた。
と、すぐに大きな雷が落ちた。
「っ、、、」
竜「Aっ！」
思わず蹲ると、駆け寄ってくる竜生。
こんな時でさえ鼓動が早くなるなんて…。
どれだけ竜生のことが好きなのだろう。
少し自分に呆れながら、
私は大丈夫！
と立ち上がろうとした時また雷が落ちた。
「っ！！」
竜「無理やん、」
「だい、」
竜「俺が無理。」
それだけ言うと竜生は私を抱き上げた。
*
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作者名：大谷
| 作成日時：2023年6月22日 13時
