偽 り 姫 第3章

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A「...あと二人」








小さく呟くと
なんだか松島さんが少し寂しげな顔をした









松「...ねぇ、」







A「はい？」









松「それ、撮り終えたら...いなくなったりしないよね？」









私の写真を握る手を掴んで

しっかりと目を見据えて言った松島さん









A「...大丈夫です 」









この一言に精一杯の私の今の明るさを込めた




いつも彼が私に振りまいてくれた笑顔みたいに
輝かしくはなれないけれど 。









松「... メンバーじゃないけど」
















私が笑うと少し手の力を緩めて
スルッと力なく私の手から自分の手を下ろし

ぽつりと語り始めた














松「Aちゃんが居てくれて




どこかひとつになれた



なんかね、

ほどけそうだった糸が



太くて固い紐に結び直されたみたいに



Aちゃんがくれた笑顔も嬉しさも



たっくさんあるんだよ。」



















少しはにかむように 、でも無邪気にそう言い放つ 。


言葉が私の胸にストンストンと嫌だと言うほど入ってくる 。









嬉しい









私はこの人達に何をしたわけでもない







むしろされてばかりなのに







こんな私に笑ってくれるこの人たちは







やっぱりヒーローだ 。

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