4.隔靴搔痒 ページ4
prrrrr prrrrr
「はぁ〜〜〜〜〜………」
九十九さんと別れた直後に鳴った着信音。
相手は言わずもがな……
《慧琉、今どこにいるんだ?》
『広場のカフェ前』
ワナワナと震えているのが画面越しでも伝わってくる。いやまだ時間あるだろ……と腕時計を確認した。
『あっ』
《あっじゃないよ!》
なんと15分のタイムオーバー。思っていたより九十九さんとの世間話が長引いたらしい
でも遅刻したらもう行く気無くならない?もういいやってならない?私だけ?
『ただの会議だし私いなくてもよくないですか?上だけで勝手にやってればいいのに』
《そういう訳にもいかないからこうして呼び出してるんだろうが!!》
そんな必死にならなくても……
『分かりました今から行きますよ、はい行きます行きます』
《………もし来なかったら》
『行くってば!!』
しつこいハゲは嫌われるぞ?
という言葉は喉の奥にしまい、ヤケクソに電話を切る。
会議に参加したくない理由は、ただ単に上層部の連中が苦手だから。
常に重苦しい空気を纏い、規律を第一に考える頭が固いヤツら。なにかに縛られるのが嫌いな私にとっては天敵のようなもの
「日本帰りて〜……」
本日二度目の嘆きである。
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あけましておめでとうございます。
今年の年越しはベッドの上でした。
去年は風呂場でした。
今年もよろしくお願いします。
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作者名:名無しの権兵衛 | 作成日時:2020年12月28日 2時