2.九十九由基 ページ2
<ハゲ>に言われた任務も無事終わらせ、次の予定までの時間潰しも兼ねて散歩
をしていたら、前方から美人なお姉さんが来て私の前で止まった。
術師だと断言出来た。なぜなら私に一般人の知り合いはいないから。決して友達がいないわけじゃない。
「慧琉ちゃん、だよね?」
「えーっと…………どちらさん?」
素直に知らないと答えると、お姉さんは何を考えているのか分からないニコニコ顔のまま、私の手を引いて近くのカフェへ連れ行った。
マジで誰だこの人……
空いている席に座り、適当に飲み物を注文をした後、お姉さんは私の目を見て口を開く。
「私は特級術師の九十九由基。まあ、ここが拠点の君は知らなくても無理はないかな」
「九十九………あー、名前は聞いたことあります」
と言っても実力の程は全く知らないけど。
九十九由基
日本の数少ない特級術師の一人だが、任務を全く受けずに海外をブラついてる碌でもない人、と噂で聞いたことがある。
「で、そんな方がなぜ私に?」
「少し話をしてみたくてね。早速だけど君は
“呪霊が存在しない世界を作る”ためには、どうすればいいと思う?」
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作者名:名無しの権兵衛 | 作成日時:2020年12月28日 2時