私は平野先生に恋をした。 (ページ40)

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『A？A！』

誰かに呼ばれてる

起きなきゃ…。

重たい瞼を開けた。

「ん…。」

目を開けると、目の前には

平野先生の顔。

『はぁーーー、良かったー。』

私の目を見て安心したような顔をしている。

『貧血だろ？』

先生は私の額に張り付いている前髪を

そっと指ですくってかき分けた。

「ん、暑くて…」

『そうだよな、校長先生反省してた笑』

「ごめんなさい、迷惑かけちゃった」

先生が保健室まで運んでくれたのかな？
真っ先に駆けつけてくれたのが先生だと
嬉しいなぁなんて
倒れたくせに呑気なことを考えていると。

　

『『Aっ！！！』』

保健室のドアがガラッと開いて
美優と廉が入ってきた。

『あー、良かった目覚まして』

と、美優がぎゅーっと抱きついてきた。

『たく、心配かけんなよ…』

廉はそう冷たく言ってきた。

『ばーか、永瀬が一番焦ってたくせに笑』

と、先生が廉をからかうようにら言った。

『はっ！？ちげーし。
てか、ほら鞄置いとくからな』

「ふふ、ありがとう廉。」

私がそう言うと廉は、部活あるからって
保健室を出て行った。

「美優、バイトは？今日シフト長いんでしょ？時間大丈夫？」

『あ、そうだった！でもA送ってからいく！』

と、慌ただしく携帯を持って
バイト先に電話をかけようとする美優

すると、すかさず先生が

　

『俺が送ってくから。』

そう言った。

『電車で帰すのも怖いし』

「え、じゃあ、先生にお願いしちゃおうかな。」

と、美優は私の顔色をチラチラと
伺いながらそう言うので

「先生に甘えちゃうね？」

と返すと、ホッとしたような顔で
颯爽とバイトへと駆けて行った。

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『今日お母さん家いるの？』

美優がいなくなり、
私との距離を一気に詰めてくる先生。

心臓がドクンと音を立てた。

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