私は平野先生に恋をした。 (ページ35)

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『ん、素直でいい子。』

先生はそう言いながら私の頬を撫でた。
先生の優しい手つきに顔が赤くなる。

「ねぇ、先生、本当に私のこと好き？」

しつこいようだけど、
確かめたくなってしまう。
こんなにかっこよくて
女には困らないような人が
私を好きになるとかありえるの？

『Aは、どれだけ自分が男を誘惑してるか、全然わかってないんだね笑』

ニコニコしながら言う先生の言葉の
意味がわからず、ぽかんとした顔で
首をかしげた。

『初めてAを見た時、高校生とは思えなかったよ。大人っぽくて、色気がある。』

私の髪に指をスーッと通して
艶っぽい目で私を見つめる先生。

「嘘…。そんなことな…んっ」

言葉を遮るように、先生がキスをしてきた。

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『自覚しないとダメだよ？』

耳元で囁かれ、体がビクッと反応した。

『かわいい、あーダメ。抱きたくなっちゃう』

そう言いながら先生は私からパッと離れてしまった。

「先生、私を彼女にしてくれるの？」

キッチンへ入り
また、水を飲んでいる先生に質問した。

『ん？もう俺のでしょ？』

ニヤッと片方の口角を上げて
先生がそう言うから、私は頷くしかなくて
なんだか、久しぶりに好きな人ができたことが
嬉しくて仕方なかった。

・

先のことなんて考えてなかった

ただ今掴んだ幸せに溺れていたくて…。

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