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｢ありがとな！｣
｢世話になったなぁ｣
綾部にお礼を言って再び海の町を目指す人達。そんな綾部はちょっとだけ嬉しそうに見えた。 トラップ以外で人の役に立てたんだもの、そりゃ嬉しいよね。
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きり丸｢では綾部先輩、ありがとうございました！後は僕たちでやりますんで！｣
綾部｢じゃあ僕は帰るよ。Aは？｣
『私はこの子達と一緒に帰るよ』
綾部｢わかった。じゃあまたね｣
『うん』
きり丸｢お疲れ様でした〜！｣
トンネルの奥へと消えるまで綾部を見送り、急いで田楽の準備を始める。
きり丸｢よーし、じゃんじゃん売るぞー！｣
｢｢『おー！』｣｣
……ところが。
きり丸｢……ぜーんぜん人が来ない｣
綾部が去ってから数十分。田楽豆腐を焼けども焼けども何故か人一人通らない。ここは新しく出来た街道で、山から海へ繋がるとても便利な道。通行人が多いと見越してここに出店を出したはずなのに。
乱太郎｢なんだか急に人通りが無くなったね｣
しんベヱ｢さっきまであんなに人がいたのにね｣
きり丸｢通行人が居なきゃ商売あがったりなのに……｣
……なんだろう、なんか嫌な予感がする。そしてこういう時の勘は大抵当たってしまう。
『……ちょっと向こう側見てくるね』
きり丸｢あっA先輩おれも行きます！｣
『じゃあ乱太郎としんベヱ、店番お願い』
｢｢分かりました！｣｣
きり丸と二人、小走りでトンネルの反対側へと向かう。出口に差し掛かった時、人だかりがみえた。なんだ、人居るじゃん。と安心したのも束の間、トンネルを抜けて見えた景色は──
『……なんっじゃこりゃ、』
トンネルを抜けた先、広がっていた一面の穴。
足元にあった一番大きな穴を覗くと、そこには言わずもがな穴掘り小僧の姿が。
きり丸｢あ、綾部先輩……｣
『……喜八郎、何やってんの』
綾部｢いやぁ、たくさん穴掘り出来て楽しかった〜！僕の穴掘りを喜んでくれる人がいるならいくらでも掘るよ〜！｣
その言葉に当たりを見回す。一つ、二つ、三つ、いや数え切れないほどの大中小の穴。トンネルの中から見えた人だかりはその穴が邪魔で足止めされていた人達で。
『〜ッ喜八郎！起きろ！穴を埋めろ！早く！』
綾部｢え〜｣
『早くッッッ！』
綾部｢こわっ｣
きり丸｢綾部先輩お願いですから商売の邪魔しないでくださ〜い！！｣
新しく出来た便利な街道の開通初日。多くの人がそこを通れたのは、何故か夕方くらいの事だったそうな。
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タンシオ - 初コメ失礼します！！最後の七松くんのラッキースケベが羨ましいな、、、なんて思ったり笑怒涛の展開で見ていてとても楽しいです！！また次の更新を楽しみにしてます！！碧さんもどうかご自愛してくださいませ。 (2022年2月12日 11時) (
レス) @page47 id: 85b974bf49 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - トントンと話が進んでいくので、集中して一気に読んでしまいました。夢主ちゃんが思っていることに共感したり、ナイスツッコミ！と思ったり……。この作品に出会えて良かったです。作者さんのペースで全然構わないので、体調に気をつけて更新頑張って下さい！ (2022年1月18日 17時) (レス) @page34 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
綾部伊沙(プロフ) - 面白くて、一気に読んじゃいました。保険委員の絡みが好きです。 色々大変なんでしょうが気がお向きになりましたら、更新の方…お考えになってみてください… (2021年12月16日 19時) (レス) @page34 id: b1825981c0 (このIDを非表示/違反報告)
永遠の3.5年生 - 面白くて一気読みしました…4年生の絡みが特に好きで浜くんも出てきてくれて本当に嬉しかったです…このご時世ですしお仕事もプライベートも何かと大変ではあると思います。どうかお身体に気をつけて…気が向いたらこちらの方もまた考えてみて下さい… (2021年6月24日 2時) (レス) id: 43784786f9 (このIDを非表示/違反報告)
明花(プロフ) - お忙しい中更新ありがとうございますお疲れ様です…！！本当にこの小説が大好きなので嬉しいです！！！！ですがご無理せず、蒼葉碧さんのペースで書いてくださいね…(;_;)この小説の完結までずっと見守らせていただきますので……！！！いつもお仕事お疲れ様です(T . T) (2021年4月12日 14時) (レス) id: 8eeae89b18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼葉碧 | 作成日時：2020年9月1日 8時
