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『まさかのコンプ……』
雷蔵｢え、昆布？｣
『アッイエッなんでもないです』
四年生になって約三ヶ月 、とうとう遭遇した上級性をコンプリートしてしまった。どういうことだってばよ……三ヶ月前まではこんな事になるとは思ってすらいなかったのに……。いや、むしろ三ヶ月前で9人って少ないくら……イヤイヤ多いわ。絶対多い。
雷蔵｢……大丈夫？何か考え事？｣
『あ、えっと……』
雷蔵は私から少し離れたところにいて、先程私が頭をぶつけた時も近づいてこようとして止まっていた。前に留三郎が私のことは上級生の間でもっぱらの噂だって言ってたから雷蔵もそれを知っててのことだろう。嬉しいやら悲しいやら、まあいい顔が近づいてこなかったおかげで平静を保てたわけだけど……。
『あの、何故不破先輩がここに……？』
雷蔵｢ん？｣
『私の記憶が正しければ、私は四年生と一緒に居たはずで……』
確か門のところで倒れたんだ。あれからどのくらい時間が経ったのか分からないけど、流れ的にここに居るべきなのは四年生の誰かか保健委員のはず。
雷蔵｢あ〜それはね、話せば長くなるんだけど……｣
『はあ、』
雷蔵｢まず、君はこの学園の門の前で倒れたらしいんだ。ここまではいいね？｣
『ええ、』
雷蔵｢なんて言ったらいいのかな、まあここまで運ばれたわけなんだけど、｣
『えっ？』
雷蔵｢え？｣
いやいやなんで雷蔵がびっくりしてんのよ、びっくりしたのはこっちなんですが。こんな説明でも大雑把さが出るとは思わなかったよ……
『いえ、止めてすみません。続きをお願いします』
雷蔵｢そう？えっと、それから色々あって｣
『(その色々を知りたいんだけどなぁ……)』
雷蔵｢僕がAちゃんを見守る当番になったんだ｣
『……へぇ』
いや｢へぇ｣って言うしかないよね。倒れて運ばれて何故か雷蔵がここに居ることになった、ってことしか分かんないもん。聞きたいこと何一つ聞けてないもん。凄いね大雑把。
？｢おい雷蔵、Aが知りたいこと何一つ分からなかった、って顔してるぞ｣
『！』
その声と共に突然医務室の戸に影がかかる。誰か、なんて声とシルエットで丸わかりだ。
雷蔵｢兵助｣
『久々知、先輩……』
兵助｢やあA、この前ぶり｣
戸を静かに開けて入ってきた彼は、もはや相棒と言っても過言ではないザルに入った豆腐を器用に片手で持っていた。
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蒼葉碧(プロフ) - みむまむにさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます〜！ヽ(^0^)ノ (2020年9月23日 8時) (
レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
みむまむに(プロフ) - すごく好きです！前作から引き続きずっと楽しいです！神作をありがとうございます！！ (2020年9月22日 21時) (レス) id: c45f50d5a3 (このIDを非表示/違反報告)
桜舞姫・蝶月姫(プロフ) - そっかぁ、簪の意味分からないかぁ、、、嫌われている所か....ねっ？ (2020年5月22日 20時) (レス) id: fcb098628f (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - nasiremonさん» ありがとうございます〜！´`* (2020年5月15日 23時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
nasiremon - すごく面白いです！！ 伊作先輩と鉢屋がかっこいい！ (2020年5月15日 0時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼葉碧 | 作成日時：2020年3月5日 15時
