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『さっ……わんないでくださいます！？』

三郎｢何故だ。私とお前の仲だろう？｣

『ハ！？誤解を招くような発言しないで貰えます！？』

三郎｢またまたァ｣





手をペチン！と払うと三郎は痛い痛い、とわざとらしくプラプラさせた。

鉢屋三郎ってこんな男だったの？解釈違いです。さっきの言い方めちゃくちゃえっちだった。好き！！(単純)だが相手を間違えている。モブの私にしてはいけない、死体が増えるだけだ。





勘右衛門｢……なに、二人ともすごい仲良いじゃん｣





声のした方を向くと勘右衛門と庄左ヱ門と彦四郎が｢何お前らイチャついてんだよ｣とでも言いたげな目でこちらを見ていた。チガウ！！！そうじゃない！！！





『仲良くないです』

三郎｢まあな｣





被る私と三郎の声。何肯定してんだコラ。会うのまだ三回目だぞ？仲良いもクソもあるか！！！

ここで補足をしておくとこの言い合ってる間、三郎はもちろん勘右衛門とも一切目が合ってない。なぜなら私が目を瞑っているから。近距離で顔みたら死んじゃうもの。まだ生きたい。思い切りギュッと瞑っているから恐らく目元が梅干し。





勘右衛門｢仲間はずれにされてる感じすごいんだけど……俺は五年い組の尾浜勘右衛門、よろしく｣

『ドウモ……』

勘右衛門｢目、開けてくれないの？｣

『無理です』

勘右衛門｢それは残念。あ、この前はうちの兵助が世話になったね｣

『え？……ああ、いえ』





視界は真っ暗のまま、｢美味しかったよ｣という優しげな声が聞こえた。一瞬素でなんの事か分からなかったけど、頭の中で反芻して兵助の課題に協力した時のことだと理解する。終わった後にでも話したのだろうか。同室だし仲良いしね。





三郎｢兵助？なんの事だ｣

勘右衛門｢ほら、俺がお前を殴りに行った日｣

『は？』

彦四郎｢な、殴っ……？｣

三郎｢……ああ、あれか｣

『え？』





なんかサラッと物騒な会話しなかった？

私が兵助と『ドキドキ！？憧れの人と課題デート！(仮)』していた裏側でそんなこと起こってたんすか？殴った本人(仮)も殴られた本人(仮)もケロッとしてるんですけど……

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