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34 モブと"闘う保健委員会" ページ28

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夜も更けて外は真っ暗。

静まり返った忍者のゴールデンタイム。私は鍛錬する訳でもなく、寝ているわけでもなく……



乱太郎｢包帯は〜しっかり巻いてもきつすぎず〜｣

『素早く綺麗に、緩まぬように……』

留三郎｢なんでそうなったァ！！！｣



我等が保健委員会委員長・善法寺伊作と用具委員会委員長・食満留三郎、二人の部屋にいます。



今日のお話は"同室の決意"の回らしい。本来なら乱太郎だけがこの部屋に来ているけど私がお手伝いで追加された。

つい昨日、学園長のが｢いい思い付きができない！スランプじゃ！病気じゃ！｣と医務室を乗っ取り、作業が出来ないからと 六は の二人の部屋で包帯巻き巻きしていたらしい伊作と乱太郎。

しかし留三郎から｢怪我に備えて包帯を作るのは消極的ではないか、怪我を未然に防ぐほうがいいのでは無いか。受け身な保健委員会から闘う保健委員会になるのだ！｣というアドバイス？を貰い今日一日"闘う保健委員会"として活動したんだけどその結果……



伊作｢すまない留三郎。実は……｣



⋮



──時は遡り本日午後



伊作｢というわけで、今日から僕達は闘う保健委員会だ！｣

｢｢｢｢おー！｣｣｣｣

『(本当にこれでいいのかな……)』

伊作｢見回り開始！｣

｢｢｢｢おー！｣｣｣｣

『お、おー……』



やたら張り切っている伊作に召集をかけられた我々保健委員会。今日は"同室の決意"というお話だったはず。展開を知ってるだけあって私は初っ端から心配でたまらなかった。



乱太郎｢あっ、あそこ！｣



乱太郎の指した先には木に引っかかった矢を取ろうとしている兵太夫。とても高い上に少々不安定。



伊作｢あぶな〜〜〜い！｣



──ドーンッ



兵太夫｢うっ……あれ、善法寺先輩？｣



そこへ飛び込んでいった伊作。

結果は案の定、兵太夫に怪我は無し。伊作は幹に頭をぶつけて大きなたんこぶができていた。



伊作｢見回り再開！｣

乱太郎｢あっ、あそこ！｣



次に乱太郎が指した先には大きな岩を持ち上げようとしている虎若。持ち上げられたものの、重すぎるようでふらついている。



伊作｢あぶな〜〜〜い！！｣



──ドシーンッ



虎若｢えっ、誰……？｣



そこへ頭に包帯を巻いて飛び込んでいった伊作。

結果は案の定虎若に怪我は無し。伊作は岩に潰されて今にも死にそうな声を上げていた。



『ぜ、善法寺先輩、そろそろ……』

伊作｢い、いや……まだまだ……！｣

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