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ゆっくりと彼の顔が離れた。
離れたとは言っても、顔の距離は10cmにも満たない。
「好き。｣
彼の整った口元から放たれるその言葉は、
私の心をキュッと締め付けた。
いつの間にか離れていた私達の間に風が強く通り抜ける。
「Aちゃんが彼のことを思ってるくらい、
俺もAちゃんのことが好きだよ。」
固まって動くことが出来ない私に、
目の前の彼は言葉を続ける。
「困らせちゃってごめんね。」
そう言って彼は屋上を後にした。
彼と出会ってからもスニョンが心の中心にずっと居た。
でも、その奥には彼が居たのかもしれない。
彼のことが好きだと思えたら楽になるのかな...。
自分の意味の無いプライドが邪魔してるのか、
スニョンを諦めたら小さい頃からの思い出が全て消えてしまいそうで。
私はスニョンが好き。
そう自分自身に言い聞かせるように、
この気持ちは間違ってないって...。
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『...ソアちゃん。』
あれから教室に戻り、今はもう放課後。
私はソアちゃんに声をかける。
彼女の華奢な肩が、ビクッと動いた。
『大丈夫、何もしないよ。
少しお話がしたくて...。
今までのこと、謝りたくて。』
彼女に初めてなんじゃないかってくらい優しい声色。
あまりにも突然の事で、彼女は勢いよく顔を上げた。
「...うん。」
その声は、誰が聞いてもわかるくらい震えていた。
クラスの子達は数人帰ったが、
まだほとんどの人が残っている。
もちろん集まるみんなからの視線。
その中から、強く感じる視線。
それはスニョンのものだと言うことも何となく分かっていた。
『...今まで、ごめんなさい。』
私は深く頭を下げた。
恥じらいなんか無い。
ただ、謝りたい一心だった。
正々堂々戦えなかった私と...サヨナラしたかった。
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るり - すんごくタイプのお話で毎日更新楽しみにしてます！！ほんとに生き甲斐って言ってもいいくらい、大好きなお話です！！！！更新頑張ってください！応援してます！ (8月10日 19時) (
レス) id: 862ed2a8e0 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - りっちさん» ゆっくりですが、皆さんに喜んでもらえるように更新していきますね！ありがとうございます！ (8月7日 3時) (レス) id: da2e583d42 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - リーベさん» 大好きなんて嬉しいです！もっと楽しんで貰えるように頑張ります！ (8月7日 3時) (レス) id: da2e583d42 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - 黒さん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (8月7日 3時) (レス) id: da2e583d42 (このIDを非表示/違反報告)
りっち - 続きが気になります！！更新待ってます！ (8月6日 22時) (レス) @page6 id: 184dfc5a01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まちゃ | 作成日時：2023年8月5日 5時
