黄昏時には【誰ソ彼ホテル】 (ページ3)

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3話携帯ページ3

「なるほど……」

部屋に向かう最中、ここについての様々な説明を阿鳥さんにしてもらった。どうやらあの炎頭の人は支配人さんのようで。

「他にも、ここで働いてる人とかホテルに泊まってる方とかいるんですか？」

「数人ですがいますよ。と、こちらがお客様の部屋になります」

ガチャ、という音と共に扉が開く。

「おおお」

ドアの先には、ナチュラル系の家具が置いてあり、所々にアニメのグッズが置いてあった。どうやら私はアニメ好きのようだ。

「記憶探しはお手伝いすることも出来ますがどうしますか？」

「あーと、とりあえずは大丈夫です！変なものあったら恥ずかしいですし……。もし困ったら呼びますね！」

いや〜、アニメグッズのみでなく別の見られちゃやばいものとかあったら大変だろうし、いや私に限ってそんなものはないと思いたい。
自分がどんなんだったか覚えてないんだけれども！！

「畏まりました」

「ありがとうございました〜！」

さてと、探し始めるかな〜！

そう思って一歩踏み出した瞬間だった。
ゴツ、という小さな音が鳴って私の視界は一気に地面へと向かっていった。

「いったぁぁ！？」

突然のことに状況が把握出来なかったのだが、どうやらなにかにつまづいてコケたみたいだ。うわクソダサいな私。

「何につまづいたんだ〜？？もー、ほんと痛いな……」

とりあえず四足歩行で前に進んで、後ろを向きつまづく原因となったものを探す。

「あ、これって……」

意外とすぐに見つかった。
四角い形をした、薄いピンク色の物体。そう、これは……

「携帯じゃん……」

手に取ったのは薄いピンク色のカバーのついていないスマートフォンだった。

私の記憶が戻るまで……
あと数分＿＿＿＿＿＿＿。