十三 ページ15
A「戻りましょ、炭治郎殿。3人は地下にいると思います」
炭治郎「分かった」
炭治郎と共に地下に行くと、困り顔の珠世と愈史郎がいた。
禰豆子がAたちに駆け寄ってきて、2人まとめてぎゅうっと抱きしめた。
A「禰豆子ちゃん………」
そして離れると、くるっと身を翻して、今度は珠世に抱きついた。……隣にいる愈史郎がえげつない顔をしているが。
それから禰豆子はそんな愈史郎の頭を撫でる。
珠世「先ほどから禰豆子さんがこのような状態なのですが……大丈夫でしょうか」
珠世の困り顔の原因はこれか。
炭治郎「大丈夫。多分2人のことを家族の誰かだと思ってるんです。
禰豆子は人だと判断した。だから守ろうとした」
すると珠世がポロポロと涙を零した。
A・愈史郎「珠世様?!?!」
珠世「ありがとう、禰豆子さん。ありがとうっ」
珠世は禰豆子を抱きしめ返した。
珠世「私たちはこの土地を去ります。
鬼舞辻に近づきすぎました。早く身を隠さなければ危険な状況です。」
それに、医者である珠世が人と関わっていく中で、鬼だと気づかれては危険だ。
A「私もお供します!」
珠世「ダメよ。」
A「どうして……」
珠世は優しくAの頭を撫でた。
珠世「貴女は鬼殺隊士よ。鬼を斬って人を助けるのがお仕事。
私たちと居てはいけないわ。寂しいけれど……」
A「そんなっ、珠世様、愈史郎殿……」
今度はAが泣き出し、炭治郎があたふたする。
珍しく、愈史郎がAを抱きしめるとAの涙腺が一気に崩壊したのか、声を上げて泣いた。
A「まだ話したいこと沢山あるのにっ、
いつか本物の十二鬼月を倒して自慢したかった…………お別れなんてじだぐないいいっ」
愈史郎「また会える。心配するな、俺が保証する
………………………お前は綺麗だから。」
そんな2人をじっと見つめてから、珠世は炭治郎を呼んだ。
珠世「禰豆子さんをお預かりしましょうか、
絶対に安全とは言い難いですが、戦いの場に連れていくよりかは危険が少ないかと。」
A(愈史郎殿…………相変わらず(苦笑))
愈史郎が誰にも聞こえぬような小さな声で
『嫌だ嫌だ嫌だ』と唱えているが、腕の中にいるAには丸聞こえだ。
炭治郎「俺は…………」
俯く炭治郎。
Aは彼の気持ちが痛い程分かる。
離れたくないけれど、大切な妹を危険な目に逢わせたくない
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くるみっこ - 猫さん私もです!!!!!!!!!! (2020年5月14日 15時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 続きみたい! (2020年1月4日 18時) (レス) id: 41b7fad6fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だいふくリンゴ☆ | 作成日時:2019年12月22日 11時