18話 ページ19
「おーい、降谷今のなんだよ」
松田があとになって聞いてきた。当然降谷は松田の問に答えることは無かった。口を閉ざす降谷に松田はため息をついて、頭をかいた。
「お前な、やってるとこと言ってるとこがちげーぞ?…わかってんだろ?さっきの行動とは…」
「…わかってる。矛盾だってことくらい。でも俺には…」
降谷は被っている帽子を深くかぶり直した。
今の顔を誰にも見られないようにするために…
夏を感じさせる空を松田はみてぽろりと呟いた。
もう少しもしたらここから巣だつのか__
「…だな。みんな違うところへ配属される。もう会うこともないかもな…」
「は?どういうこと?」
「別に、新人だから、忙しくなるからな。」
「…ふーん。そういうこと」
松田は何かしら降谷のことを読み取ったのだろう。その先は何も言うことはなかった。
**
「…いつまでこんなところにいるつもりだろう私は。」
あれから数十分経った。
Aっと友人に呼ばれた。
呼ばれた方を見るとすごくにこにこした友人がいた。なにどうしたの?と聞くと友人は急にTシャツを取り出して、笑った。
「もうすぐ体育祭だね!」
「…へ?体育祭?」
もっちろーん!待ってました!と言わんばかりに友人は持っているTシャツを振り回す。どうやら友人は警察学校の体育祭を楽しみにしているようだった。
「体育祭って私大好きなんだよね!」
「体育祭か…。もうそんな季節。早いなぁ___.」
ふとそう思うと実感してしまった。もうすぐ降谷たちが卒業してしまうということに。
「どうしよう…先輩たち__」
「え、先輩?…あー!噂の降谷先輩?」
噂?とAが聞くと友人は不敵な笑みを見せた。
「みんな言ってるわよ?美人すぎる後輩はあの外国人に手篭めにされたって。先輩たちの噂のだから、美人すぎる後輩ってのがアンタね…でもそれ本当?」
「な、なにそれ!!別に手篭めにされてないし!たまたま仲良くなっただけで___え?外国人?」
「外国人って多分降谷先輩の事だと思うよ。なんかハーフらしいし…その先輩が降谷先輩をすごく嫌ってて、今度の体育祭で怪我させようとか…って!話聞いてた?おーい!」
いても立ってもいられなくてAは走り出した。
もちろん降谷のところへ
「降谷先輩…!」
降谷先輩が気になってしょうがないAは先程別れたばかりなのにまたすぐ会いに行ってしまう…そんな関係ももうすぐ終わりを告げていた。
820人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜空(プロフ) - いつも楽しみにしてますもう最新しないんですか?出来ればまた、最新して欲しいです頑張ってください応援しています (2021年5月5日 21時) (レス) id: 15c1247fea (このIDを非表示/違反報告)
ぷっちょ(プロフ) - 環奈さん» 本当ですか!?作った甲斐があります!これからもこの作品をよろしくおねがいします(^^) (2018年6月9日 18時) (レス) id: 358e6d9f8d (このIDを非表示/違反報告)
環奈(プロフ) - 警察学校組の作品いっぱい見ましたけど、この作品が一番好きです (2018年6月9日 12時) (レス) id: 7c11cf583b (このIDを非表示/違反報告)
和美/美香 - いえいえ、どういたしまして。はい、わかりました。続き頑張ってください。 (2018年6月7日 20時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
ぷっちょ(プロフ) - 和美/美香さん» 初コメントありがとうございます!引き続き皆仲良くやっていきたいと思います! (2018年6月7日 18時) (レス) id: 358e6d9f8d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぷっちょ | 作成日時:2018年6月7日 8時