11話 ページ12
「降谷先輩、何があったんですか?」
隣で買ってきたのだろうアイスの袋を破りながら降谷に話しかけてきた。じっと見つめていたことがバレていないか、と降谷は焦り始めた。がそんな心配はいらなかった。
「え?なんで…そんなこと」
「私って意外と降谷先輩のこと、見てるんですよ?」
そう言って、2個入りアイスの半分を降谷に差し出した。降谷はAの勢いに負けてしぶしぶアイスをもらい食べた。
「絶対美味しいですから!食べないなんて損ですよ?なんと言ったって私ののお気に入りなんですからね!」
「わかってるよ。このアイスが美味しいことくらい、これ俺も昔よく食べたからな」
降谷はもらったアイスを口にした。その仕草をAはずっとみていた。
「…あのな、そんなにじっと見られてたら食べずらいだろうが。」
「あ、すみません。降谷先輩もアイスとか食べるんだなぁと思ったら以外で…」
「おい、お前は俺をなんだと思ってるんだ。」
優しい先輩ですね。と真顔で答えるAの額を素直に褒められたことからくる照れ隠しで、軽くデコピンした。
「い、った!なにするんですか!?」
「あはは、ちょっとな。」
「ちょっとって!降谷先輩の意地悪ー!」
額を抑えながら涙目で降谷に訴えかけてきた。そんなに強くやったつもりないのに、と降谷は思っていたが、彼女にとったら相当だったらしい。
「…そう言えば、さっき、俺に言ったよな?」
「…何をですか?」
意味の無いデコピンをされたことでそっぽを向きながらも降谷の返事に答えるA
「意外と俺のこと見てるって」
あれ、どういう意味?と降谷が聞くと、Aはこちらを見ることがなかった。
「別にそのままですー。意外と見てますよーってだけです。」
「おい、適当か。」
「だって…」
「だって…?」
「だって、降谷先輩って人気じゃないですか。私の先輩ですけど、みんなの先輩で、私の先輩じゃない…」
降谷先輩たちからみたら私なんてその辺にいる後輩と同じなんですよ。そう思い始めたら悔しくて!みんなが知らない先輩たちを見つけようって思ったら意外と目で追いかけてました。_と半ば笑顔で答えていた。
最初だけ聞くと、自分に気があるのかもと都合よく考えてしまった。でも彼女はやっぱり彼女であり、美人さも可愛さも併せ持つそんな人だった。
「ぶっ」
「…なんで、笑ったんですか!?」
「いや、そんなこと思わなくていいよ。だって君は…俺の特別な後輩だからな。」
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夜空(プロフ) - いつも楽しみにしてますもう最新しないんですか?出来ればまた、最新して欲しいです頑張ってください応援しています (2021年5月5日 21時) (レス) id: 15c1247fea (このIDを非表示/違反報告)
ぷっちょ(プロフ) - 環奈さん» 本当ですか!?作った甲斐があります!これからもこの作品をよろしくおねがいします(^^) (2018年6月9日 18時) (レス) id: 358e6d9f8d (このIDを非表示/違反報告)
環奈(プロフ) - 警察学校組の作品いっぱい見ましたけど、この作品が一番好きです (2018年6月9日 12時) (レス) id: 7c11cf583b (このIDを非表示/違反報告)
和美/美香 - いえいえ、どういたしまして。はい、わかりました。続き頑張ってください。 (2018年6月7日 20時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
ぷっちょ(プロフ) - 和美/美香さん» 初コメントありがとうございます!引き続き皆仲良くやっていきたいと思います! (2018年6月7日 18時) (レス) id: 358e6d9f8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷっちょ | 作成日時:2018年6月7日 8時